2008年の漫画ベスト10

順不同で、作者の名前順です。

1. 荒川弘 「鋼の錬金術師」 (スクウェア・エニックス / 少年ガンガン / 21巻)

不覚にも今まで全く読んでいなかった作品。たまたま見たアニメがものすごい傑作でドハマリした結果、マンガも大人買い。最新刊で最終章に突入とあったが、どう決着させるのか楽しみ。アニメ版では錬金術というオカルティックな面を加速させて、等価交換の原則を血生臭い論理で着地させたけれど、原作はいかに?

2. 一色登希彦 / 小松左京 「日本沈没」 (小学館 / スピリッツ / 全15巻)

祝完結! 2008年に連載されていたマンガの中で、最もネームがキレていた作品のひとつ。天皇が勅語を下すシーンなんか、よく書くことが出来たなあ。まさにいま読まれるべきマンガ。作者のブログを読むと、最終巻は加筆もされるようなので非常に楽しみ。

3. 羽海野チカ 「3月のライオン」 (白泉社 / ヤングアニマル / 2巻)

17歳のプロ棋士と彼を取り巻く人々、主にとある3姉妹や師匠の家族、棋士仲間との交流を描いた青春もの。ハチクロで登場した美大生たちが、この物語では一人の少年の中に詰められている。2巻にして早くも 「ハチクロ」 を凌ぐ傑作になりそうな予感。

4. さそうあきら 「マエストロ」 (双葉社 / アクション / 全3巻)

祝完結! クラシックのオーケストラを描いた作品。人気の 「のだめカンタービレ」 と同じ題材です、と言って宣伝。主人公も同じ指揮者。ただし格好良い若者じゃなくて、ジジイだけど(笑)。でも、格好良いジジイやババアが出てくるマンガって、たいてい面白いんだよ。これもそう。ジジイとオケのメンバー各々とのぶっきらぼうな対話が丹念に描かれている。「神童」 を凌ぐ傑作!!!

5. 志村貴子 「放浪息子」 (エンターブレイン / コミックビーム / 8巻)

女の子になりたい少年の話。連載開始当初、小学生だった少年も中学生へと成長して思春期を迎え、自身の願望をいよいよ抑えられなくなりつつある。作者特有のフワッとしたタッチで描いているため、重い作品にはなっていないんだけど、重いテーマであるだけに、佳境へとさしかかりつつある連載からは一刻も目が離せない。

6. 菅原雅之 「暁星記」 (講談社 / モーニング / 全8巻)

祝完結! 昨年に続いての紹介。雑誌連載が打ち切られると、そのまま終わってしまうことがほとんどなのに、幸運にもこの作品は書き下ろし3冊を加えて無事に完結を迎えた。ロウエルとナズナが登場して以降の混沌とした展開は濃密だった。本音を言うなら、この奥深い物語をもっと楽しみたかったけれど。。。

7. 東村アキコ 「ひまわりっ 健一レジェンド」 (講談社 / モーニング / 9巻)

作者の自伝的要素を含んだフィクションで、マンガ家志望の主人公が周囲の親や仲間に振り回されまくるコメディ。父親の実話エピソードを主としていた最初の頃も面白かったけど、ウィング関先生の登場など上京してからはさらにヒートアップ中。いま一番笑える作品。連載作品すべて外れなし(基本的にはどれも同じノリなんだけどw)。

8. みなもと太郎 「風雲児たち」 (リイド社 / コミックトム / 全20巻)
           「風雲児たち 幕末編」 (リイド社 / COMIC乱 / 14巻)
ネットで話題になっているのをよく見かけたので購入したところ、これがとんでもなく面白くってすぐに大人買い。幕末の志士たちを描くために、関ヶ原の戦いまで遡って描いているんだけど、物事の点と点が繋がって線になる瞬間がバシバシある。歴史に限らず、そんな時に感じる快感ってたまらない!

9. 山下ユタカ 「暴虐外道無法地帯ガガガガ」 (講談社 / アフタヌーン / 4巻)
この作品の存在に気付いたときは、既に1巻が絶版状態だったので、読めずにいたんだけど、運よく中古で手に入れて続きも入手。読んで、連載中にこの作品を応援できなかったことを激しく後悔。未完だが、それでも読む価値がある。物語の舞台は、「AKIRA」 的な無法地帯 (SF的要素はなし)。そこで起こるアウトローたちの抗争がすさまじい速度で描かれている。

10. やまだないと 「ビアティチュード」 (講談社 / モーニング・ツー / 1巻)

ボーイズラブを軽く匂わせたトキワ荘フィクション。「まんが道」 が心のベストテン第一位の自分にとって、これは楽しすぎるお話。「まんが道」 とは違って、やはりドロっとしてますけど(笑)。たまにしか連載されないのでヤキモキしてしまう。やまだないとが、好きという人も苦手という人も必読!!!

◆その他◆
過去にベストにあげた作品では、三宅乱丈 「イムリ」、 山田芳裕 「へうげもの」、よしながふみの 「大奥」 は、かなり盛り上がってきてる。他に順調なのは、くらもちふさこ 「駅から5分」、吉田秋生 「海街 diary」、山口貴由 「シグルイ」、河合克敏 「とめはねっ!」 あたり。

少年ジャンプだと、新章になってからの 「ワンピース」 が面白い。前章は適当に流し読みしかしていなかったけど、毎週目が離せない展開になりつつある。里が壊滅状態に陥っている 「NARUTO」 からはさらに目が離せない。

新連載で期待したい作品は2つ。まずは、「皇国の守護者」 の伊藤悠がスピリッツで開始した 「シュトヘル」。もう一つは、昨年に大作 「EDEN」 を完結させた遠藤浩輝がイブニングで描き始めた 「オールラウンダー廻」。総合格闘技が好きだってことは、「EDEN」 における格闘シーンにも表れていたので非常に楽しみ(短編でも総合格闘技ものを書いてたし)。

おまけに続く・・・
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by bigflag | 2009-01-15 00:10 | ・マンガ | Comments(6)  

Commented by mats3003 at 2009-01-15 11:12 x
暁星記って、ちゃんと終わったんだ!!
このマンガって結局、何年書かれてたんでしょうか。
(調べたら99年から連載開始でした)
スピリッツが好きじゃない自分としては、ヤンサン連載陣がスピリッツに移籍しちゃったのは、ちょっと痛かったりします。
読む機会がほとんどなくなってしまいました。
とめはねっ!好きなんだけどなあ。
あと、ひまわりっを初期に2回くらい読んで、肌に合わないので読むのをやめてしばらくたってから、たまたま読んでみたら、全然違う話になってたのにびっくりしました(笑)
Commented by bigflag at 2009-01-15 23:41
暁星記、いやーちゃんと終わりましたよ。担当者様の苦労が偲ばれます(笑)。しかし、書き下ろしでこれだけ続けられたってことは、ある程度は単行本も売れてたんですかねー。

matsさんが昔からスピリッツが好きでないのかは分からないんですけど、いまのスピリッツはちょっと滅入るような作品が比較的多い気がします。雑誌は時期ごとに独自の色合いがあるラインナップになりますよね。かくいう俺も、昔はヤンジャンは全然読んでなかったんですけど、最近は欠かさずにチェックする作品("嘘喰い"とか)もチラホラあったりします。

ひまわりっ、東村さんはノリを強要するところがあるんで、合わない人はさっぱりかもしれませんね~。俺はあのノリ好きなんですけど。ただ、上京以後はキャラが勝手に走り始めているような感じなので、この先どうなるのかさっぱり見当がつきません(笑)
Commented by mats3003 at 2009-01-16 17:54 x
スピリッツは4年位前から読まなくなりました。
今はイブニングとサンデーくらいしか読んでないです。
それまた極端なんですけど。
僕も去年読んだマンガのエントリ書こうかな。
Commented by notyou0508 at 2009-01-17 12:39
ハガレン、日本沈没、3月のライオン、ひまわりは選ばれて当然!
さらに晩星記、ガガガガらはマニアックな!!
自分もブログに「2009年注目すべき漫画」というのだしてます。
よかったらどうぞ!
Commented by bigflag at 2009-01-18 01:47
>mats さん
イブニングとサンデーだけですか。たしかにそれは極端です(笑)。マンガのエントリー、ぜひ書いて下さい。昨年の早い時期に "聖☆おにいさん" のことも書いてましたけど、今年の後半には世間でもかなり流行ってましたよね~。ただ、こんなに流行るとは正直なとこ思ってませんでした。
Commented by bigflag at 2009-01-18 01:50
>notyou0508 さん
はじめまして。ブログをちょっと読ませてもらったんですけど、俺よりも遥かにマニアックそうです。「ガガガガ」 を読むの遅かったですし(汗)。色々と参考にして頂くことになりそうなので、今後ともよろしくです。

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