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Susumu Yokota 「Love Or Die」 ('07)

三拍子・三部作(?)の最終作。2作目の 「Triple Time Dance」 はダンス・ミュージックだったが、こちらは1作目の 「Wonder Waltz」 と同じリスニング仕様の作品となっている。ただ、同じリスニング・ミュージックとはいっても、その作風は随分と異なる。「Wonder Waltz」 は "童話系" と表現したように、"不思議の国" を想起させるシュールな世界観を持つ作品だった。それに対して本作は、すべての曲につけられた説明的で長い曲名を見れば分かる通り、ひとの内面を描写した作品で、ときに生々しさを感じるほどだ。

沈鬱なトーンを発するギターと繊細なリズムを中心に組み立てられたサウンドのなか、要所で聞こえてくるピアノの優美な響きがとても印象深い。「このアルバムができた瞬間、もう音楽活動を止めてもいいと思った」 と言うほど、ススム・ヨコタにとっては特別な作品らしいのだが、ここ数年で最も驚嘆した作品のひとつである 「Symbol」 を先に聞いていたせいか、そこまでの作品とは思えなかった。とはいえ、本盤が良作であることに変わりはないのだけれど。(試聴

by bigflag | 2009-04-16 22:19 | ・Experimental  

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