JAGATARA 「ニセ預言者ども」 ('87)

前作 「裸の王様」 と同年にリリースされた 3rd アルバム。「裸の王様」 と本作の間には、「ロビンソンの庭」 という映画のサウンドトラックも制作しており、JAGATARA のバンド活動が最も活発になっていた時期で、この時期こそが彼らの最盛期と言えるだろう。

Fela Kuti の影響が顕著だった 「裸の王様」 と比較すると、アフロビート色はやや薄まり、ファンク・ロック色の強いサウンドへと変化している。ワンコードでひたすら疾走していた 「裸の王様」 にあった軽快さはなくなってしまったが、激しくアジテーションする江戸アケミのヴォーカルに表れているように、JAGATARA 史上最もアグレッシブな作品に仕上がっている。そんなアグレッシブな作品の最後を飾るのが、JAGATARA 史上最も壮麗な M4 "都市生活者の夜" という曲。

音楽と合わせて聞いてこそ意味のあることだが、"昨日は事実、今日は存在、明日は希望" というわずか3つのフレーズで、リスナーに対して、これほどポジティブな感情を喚起させる歌もそうそうない。人生において強い孤独を感じたことがある人ほど、この曲の持つ真摯な世界観に深く共感でき、また、込み上げてくる感情を抑えられなくなるはずだ。そんな人間が作った音楽だからこそ、M2 "みちくさ"(YouTube) における "お前の考えひとつで、どうにでもなるさ" という、ありきたりなメッセージでさえも力強く心に響く。
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by bigflag | 2009-08-23 22:40 | ・Rock / Folk | Comments(0)  

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