HELDON 「Un Rêve Sans Consequence Speciale」 ('76)

エルドンは、ソルボンヌ大学で哲学を専攻する Richard Pinhas (リシャール・ピナス) がヴァイオレンスをテーマに始動させたロック・プロジェクト。本作は、天才ドラマーと言われている François Auger (フランソワ・オジェ)、MAGMA (マグマ)のメンバーである Patrick Gauthier (パトリック・ゴーティエ/synth) と Janick Top (ヤニック・トップ/bass) を迎えて制作された 5th アルバム。タイトルは 「終わりのない夢」 という意味。

キング・クリムゾンのロバート・フリップの信奉者と言うだけあって、リシャール・ピナスの弾くギターはかなりノイジーでヘビー。インダストリアルなエレクトロニクス。そして、メタリックに叩かれるドラム/パーカッションがサウンドの核となっている。その中でもエレクトロニクスの使い方は独特で、音から感情や表情を一切排した、まさにインダストリアルな人工的音響を追求しており、どこか不条理な造形美/構築美を感じさせる。あるいは、何者かに巨大な建造物の中へと放り込まれてしまったような切迫感や逼迫感を掻き立てられる。そんな緊張感に満ちた音楽である。

銅鑼で始まる M1 は衝撃的な一曲。上記のようなフリップ・ギターとシンセが合わさることで生まれる究極の混沌。M2 ではカリンバやガムランのようなパーカッションがメタリックに演奏され、インダストリアル化されたエキゾチシズムが生まれている。M3 は完全にオートメーション化された無人の工場から聞こえてきそうな不気味さがある。M4 はジャケットにあるように溶鉱炉から溶けた鉄鉱石が延々と流れ出ている様子を音にしたようなちょっと不思議な雰囲気の曲。なんだかエロい。M5・6 ライブ・トラックはスタジオ盤に比べて凶暴度120%増しの仕様で、これまた強烈。(試聴/*日本盤と輸入盤では曲順が違う)
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by bigflag | 2006-04-09 22:48 | ・Experimental | Comments(0)  

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