人気ブログランキング | 話題のタグを見る

PRIDE 無差別級GP 2006 決勝戦

今回もYouTubeで見た試合のみの感想。

<ミルコ・クロコップ vs ヴァンダレイ・シウバ>
4年5カ月ぶりの再戦。当時はミルコが完全に外様で、ヒールだったけれど、今や二人ともがプライドの看板選手となっただけに、因縁の対決と言われると何となく違和感もあったりする。試合はミルコが一方的にペースを握る展開。前回は通じたシウバの前に出ながらのフック&胴タックルが、今回は全く通じなかった。打撃系の選手がミルコと対戦する上で必須なのは、ミルコを上回るパンチを持っているか、あるいは互角まではいかずとも打ち合いながらテイクダウンに持っていけるか、そのどちらかが実行できなければ苦しい。要はスタンド状態で、ミルコに対してプレッシャーをかけられるか否か、それが勝敗の鍵を握る。

結論から言うと、シウバはミルコに対して全くとは言わないまでも、あまりプレッシャーを与えることが出来なかった。ミルコはシウバの粗いフックを見切り、カウンターとして左ストレートを当てるなど冷静そのもの。ダウン気味に奪ったガード・ポジションでのパウンドには目を見張る進化があった。相手のガードを崩すために放たれる右の鉄槌。鉄槌で相手のガードを崩すとそこに左フックを入れる。強い背筋など自身の高い身体能力を利用して、相手を壊すようなパウンドを放つヒョードルとは対照的な、何ともミルコらしい残酷で理知的なコンビネーションを見せて、シウバの顔面を破壊。スタンドに戻った後は、シウバのラッシュをかわすと、ミドルを効かせて、ハイでフィニッシュ。強いミルコが戻ってきた!!!

<ミルコ・クロコップ vs ジョシュ・バーネット>
準決勝での消耗の差が響いた。もう動きからして全然違う。キレのあるミルコに対して、ジョシュはアレキサンダー戦で見せたようなキレは既になかった。あの状態では、ミルコからテイクダウンは奪えない。もうコンディションで勝負ありという感じ。ただ、ジョシュはミルコの左ストレートとアッパーが全く見えていなかったので、コンディションが万全でも勝てたかと言われれば、ちょっと無理かなという気もする。

そして、この試合でもミルコは進歩(進化というほどではない)を見せていた。あれだけ組みつかれて、激しい攻防がある中で、スタミナが最後まで切れなかったこと。弱点の一つと言われていたスタミナ面の強化もぬかりがない様子。無差別級GPの開始当初、モチベーションに疑念を抱かれていたが、この日のミルコは違った。ベルトへの執着心はヒョードルが参戦しておらずとも強く残っていたようだ。そして、試合後のインタビューで、ヒョードル戦への自信を語っていたが、大晦日に実現されるであろう再戦がめちゃくちゃ楽しみになってきた。くれぐれも風邪をひかないように!笑

by bigflag | 2006-09-11 23:57 | ・格闘技 - 総合  

<< Donald Byrd 「St... 星になった少年 ('0... >>