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The Smiths 「The Queen Is Dead」 ('86)

スミスのオリジナル・アルバムで最高傑作といえばコレ。女王に向かって 「お前はもう死んでいる」 なんて言う元気も出てきただけあってw、スミスの一番の魅力である初期の危ういキラメキこそ失われてはいるものの、その一方でソング・ライティングの才は頂点に達している。捨て曲がなくて、本当に完成度が高いアルバム。

M1・6 は身体感覚の伴ったドライブ感のある曲。M2・8 は少しおどけた曲調。M5・7・9 はいわゆるスミス節の疾走感のある美しいメロディの曲なんだけど、清々しさというか、ルサンチマンからの解放というか、禊を終えたような雰囲気がある。これらは今までのスミスには明らかになかったものであり、また同時にそれが失ったものでもあるのだが。。。M3・4 のような内側へと耽溺していく狂おしいバラードが依然あることから、ルサンチマンからの解放といっても、ほんの少しの解放に過ぎないんだろーけどさw

しかし、なんと言っても、このアルバムを名盤たらしめているのは M10 「Some Girls Are Bigger Than Others」 の存在。これに尽きる。フェイドインとフェイドアウトを繰り返しながら始まるイントロは、イントロが格好良いスミスの曲の中でも一際優れた曲の入り。めちゃくちゃ格好良い。このアルバムの特徴である乾いたビートが、クールな曲調とすごく合っている。遺伝という先天的な格差をどこか冷ややかに歌うモリッシーのボーカルも印象的。(試聴

by bigflag | 2006-11-24 23:59 | ・Rock / Folk  

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