Buddha Brand 「病める無限のブッダの世界」 ('00)
副題を 「Best Of The Best (金字塔)」 と銘打つだけあって、クオリティの高さ、内容の濃さには物凄いものがある。「86年から94年くらいまでのヒップホップが好き」 とデヴ・ラージが言うように、彼らの作るヒップホップはネタ感のあるサンプリング主体のもの。どの曲においても、ネタが持つ当時の空気感は生かされおり、そこに彼らの美学である 「病める無限の世界観」 が味付つされている。正直、リリックの意味はよく分からないが、時々ハッとさせられる格好良いパンチラインは耳にこびり付くように残る。ジャパニーズ・ヒップホップのクラシックが並ぶ一枚目がお勧め。JBマナーに忠実なファンク・バンド、オーサカ・モノレールを起用したオープニングからして、もうとんでもないテンションの高さ。あとは、言葉遊びをしながら自画自賛していく彼らについていくだけ。「Funky Methodist」 を除けば、二枚目はよりイルな曲を収録。
ブッダブランドといえば、やはり 「人間発電所」。サンプリングされた鈴木勲の太っいベースが鳴り終わる、と同時にビートが入るイントロは並外れた格好良さ。ラップが苦手という人なら、とりあえずインスト曲だけでも聞いて欲しい。一枚目のM7 「Dead Funkey President」、二枚目のM13 「Untouchable Buddha Funk Jazz」 がお勧めで、フュージョン・ブレイクビーツの傑作。(試聴)
by bigflag | 2007-10-05 00:43 | ・Hip Hop