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Larry Heard 「Sceneries Not Songs, Volume One」 ('94)

後のデトロイト・テクノやディープ・ハウスなどに影響を与えたシカゴ・ハウスのオリジネーター、ラリー・ハードの本人名義による 1st アルバム。モロにB級SFなジャケットは、アルバムの内容を見事に反映してたもので、手掛けたのは中西俊夫。サイケかつ奇想天外なデザインが素晴らしい。なんでも当時、Major Force と Black Market Records は、ロンドンでオフィスをシェアしていたんだとか。

ラリー・ハードといえばディープ・ハウス。なんだけど、このアルバムはリスニング志向で制作されたそうで、四つ打ちの曲はアルバム全9曲中3曲と少ない。そして、四つ打ちでない曲の方が面白い。生物の鳴き声を模した怪しげなSEなど、作中に溢れるイマジナリーな音は、リスナーを異境へとトリップさせる。また、ソウルフルで幻想的なメロディも健在。坂本龍一の 「音楽図鑑」 にも通じる無国籍なワンダーワールドで (本作はもっとコズミックで怪奇な音だが)、ディープ・ハウスに止まらない傑作。宇宙音楽好きは必聴。(試聴

by bigflag | 2007-10-14 15:27 | ・Club Music  

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