カテゴリ:・Reggae / Dub( 23 )

 

DRY & HEAVY 「Full Contact」 ('00)

日本を代表するレゲエ/ダブ・バンド、ドライ・アンド・ヘビーの3rd アルバム。ドラヘビは世界中見渡しても数少ないルーツ・レゲエを継承しているバンドなんだけど、ルーツ・レゲエの模倣をしているわけではない。というか、日本で育ち音楽体験を得るって状況だと、完全に模倣しようと思ってもなかなか出来ない(今のジャマイカ人にも余り出来なさそうだけど)。というのも、やっぱり歌謡曲(J-Pop)とか先に音楽体験として得てしまうから。まして、バンドを組もうなんて考える人だったら、海外のロックやパンクをまず模倣したりすることが多い。それが音やアティチュードやバンドとしての佇まいなどに、やはり滲み出てしまう。(それが悪いことだとは全く思わないが)

ドラヘビのメンバーも初めはロックやパンク・バンドを組んだ(あるいは聞いていた)経験が多分あるはずで、M2・4・7・9 辺りが、身体感覚的にロックが染みついていることを感じさせられる。と同時に、その感性とレゲエ/ダブが調和しているこれらの曲は特に格好良くもある。サックスが壮絶にダブ処理されたM3、フルートが冴える M6、浮遊感のあるキーボードがトランス感覚を誘う M9 と M10 も良い。最高なのは M5。ラヴァーズロック・スタイルの美しいトラックとリクル・マイのキュートな歌声には、溢れんばかりの多幸感がある。延々とこの歌を聞いていたい、という気持ちにかられる名曲。
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by bigflag | 2005-07-24 00:27 | ・Reggae / Dub | Comments(0)  

Sugar Minott 「Wicked Ago Feel It」 ('84)

シュガー・マイノットは、ジャマイカはキングストンで生まれたレゲエ・ミュージシャン。これは、1970年代にNYのブロンクスに、ブルワッキーことロイド・バーンズにより設立されたWACKIE'S というレーベルを代表するアルバムで、シュガー・マイノットの抑制を効かせたセクシーな歌声を存分に楽しめる。そんな甘い声の脇を固めるバンドの音も艶のあるシンセや鍵盤楽器、ニョコニョコとしたベース音、優しいホーンの音にと、スピーカーから甘い香りさえしてきそうな音楽で、どの曲も気持ち良過ぎます。

本作はいわゆるラヴァーズ・ロックなんだけど、ルーツ・レゲエの延長線上にある、つまり歴史の聞こえる作品なので、ラヴァーズ・ロックにありがちな形骸化した退屈さは全くない。音の混ざり具合のバランスは、ジャズとフュージョンがギリギリで攻めぎ合っていた、70年代前半のジャズ/フュージョン、あんな感じを思い浮かべればいいかも。ただし、緊張感を強いるような音楽では全然ないけど。M1 「So Much Trouble」はボブ・マーリー、M2Good Thing Going」 は Jackson 5 のカバー(なんと2回目!)となっており、もう抜群の掴み。反則に近いw。レゲエ初心者の方にもお勧め。(試聴
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by bigflag | 2005-05-12 01:50 | ・Reggae / Dub | Comments(2)  

Augustus Pablo 「East Of The River Nile」 ('77)

もともとエキゾチックな地であるはずのジャマイカなのに、それでも 「ファー・イースト・サウンド」 と呼ばれたオリエンタル?レゲエの超名盤。Far East 、つまり極東である。しかし、これは耳慣れない神秘的なサウンドを東洋的と言ってみたとしか思えない名称なので、実際の音はそれほど東洋的というわけでもない。

オーガスタ・パブロの吹くメロディカは、ベースラインに身を委ねながら気ままに吹くといった感じで、決して饒舌なものではない。また、吹くというよりは、音を入れると言った方がしっくりとくる。そして、パブロがメロディカを吹くと、流れる音楽に裂け目が生じる。そんな時に我々へ届いてくる音、それは不協和音のようですらある。

パブロはメロディカの他にオルガンやクラビネットを弾いているが、その場合とメロディカとでは同じ奏者だとは思えない瞬間がある。2つの人格が同時に現れ、音を重ねていく。そんな印象を受ける。ベースなど全体を引っ張る楽器群 (パブロのクラビネットなど) の低音とは対照的な線の細いメロディカの高音が、パブロの音楽を聞く者により一層、神秘的との感想を抱かせる要因の一つかもしれない。(試聴
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by bigflag | 2005-01-27 00:04 | ・Reggae / Dub | Comments(0)