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カテゴリ:・Funk / Soul / R&B

  • D'Angelo 「Brown Sugar」 ('95)
    [ 2006-04-18 00:38 ]
  • Stevie Wonder 「Innervisions」 ('73)
    [ 2006-03-02 00:12 ]
  • Prince 「1999」 ('82)
    [ 2006-01-17 23:33 ]
  • Prince 「Controversy」 ('81)
    [ 2006-01-15 21:51 ]
  • Bootsy's Rubber Band 「Ahh... The Name Is Bootsy, Baby!」 ('77)
    [ 2005-10-16 23:40 ]
  • Rick James 「Street Songs」 ('81)
    [ 2005-07-13 00:29 ]
  • Aaliyah 「Aaliyah」 ('01)
    [ 2005-02-21 22:28 ]

 

D'Angelo 「Brown Sugar」 ('95)

アメリカはヴァージニア州生まれのソウル・シンガー、マイケル・ディアンジェロ・アーチャーのデビュー・アルバムで、全曲の作詞・作曲・演奏・プロデュース、つまり全部を自作自演している。マーヴィン・ゲイ、スティーヴィー・ワンダーなどニュー・ソウル期の音楽を現代的な感覚で見事に蘇らせたことから、賞賛の意味を込めて、ニュー・クラシック・ソウルと呼ばれた。

95年当時の現代的な感覚とは、ずばりヒップホップのことを指し、ディアンジェロはわずか21歳という年齢で、忘れられかけていたソウル・ミュージックの存在を、ヒップホップ的なる音をソウルへと換骨奪胎することで、ソウル・ミュージックの持つ甘美な響きを人々に思い出させた。

雨に濡れた女性を想像させるフェンダーローズの艶。脈を打つような太いベース・ライン。爪弾かれるギターの郷愁的な調べ。最小限にまで音数を絞り込まれたドラム。全ての音が反復するリズムと呼応し、スモーキーで妖艶な雰囲気を創り出す。そこに抑揚を抑えつつファルセットを多用するディアンジェロのエロティックなヴォーカルが加わる。部屋の湿度を上昇させるほど密度の濃い音と声。滴り落ちる体液の量も別格の存在。(試聴

by bigflag | 2006-04-18 00:38 | ・Funk / Soul / R&B | Trackback | Comments(2) 

Stevie Wonder 「Innervisions」 ('73)

エンジニアのマルコム・セシルとロバート・マーゴレフの協力を得て "TONTO" というシンセサイザー・システムを導入し(72年の「Music Of My Mind」より導入)、時代の最先端を突っ走っていた頃の作品。本作は 「Taking Book」('72)、「Fulfillingness' First Finale」('74) と合わせて、3部作と言われるうちの2作目。

スティーヴィー・ワンダーによる楽曲の独自性がどこにあるのかと考えたとき、思い当たることがひとつある。それは、"黒い" などと言われるブラック・ミュージック特有のグルーヴがあるにもかかわらず、同時代のソウルやファンクに宿る、強烈な官能や毒や臭気といったものが、あまり感じられないということ。


そして、そのことがマイナスに働いているのかというと、それは全くの反対で、圧倒的なオリジナリティを誇る楽曲の創出へと反転しているように思える。本作は様々な要因要素を飲み込み、洗練の極みに達したスティーヴィーの最高傑作。最先端の楽器であるシンセの習熟度の高さ。楽曲の持つスケールの大きさ、イメージの豊さ。完璧な歌声。そして、黄金に発色するグルーヴ。模倣すら許さない圧倒的な完成度を誇る超名盤だ。(試聴

by bigflag | 2006-03-02 00:12 | ・Funk / Soul / R&B | Trackback | Comments(0) 

Prince 「1999」 ('82)

ひとつ前のエントリーで紹介した「Controversy」に続く、殿下の5枚目のアルバム。前作に引き続きワンコードのミニマル・ファンクも健在。が、音を削ぎ落としていた前作とは真逆の派手な音使い。アホみたいにシンセが多用されてますw。それこそ 「躁状態」 とでも表現できそうなハジけっぷり。ハジけ具合で言えば、これか次作の 「Purple Rain」 かってとこでしょう。

タイトルから何となく想像はつくだろうけど、このアルバムは殿下流1999年の過ごし方を歌っている (っつっても、それが歌われているはタイトル曲くらいだが)。なんつうか、自分を "躁状態 (過剰にポップであること)" へと駆り立てるために(*)、わざわざ "1999年 (滅びの前年)" という舞台(=マッチポンプ) を作ってんですよね。これは殿下の完璧主義がもたらした確信犯的コンセプト (躁をもたらす完璧な装置) なのか、あるいは、エンターテイナーとしての生真面目さゆえに考えついてしまった天然のなせるコンセプト (無自覚なうちに躁状態) なのかが、もう完全に判別不能w。(*マイケル・ジャクソンの 「Thriller」 の大ヒットという背景があった。同じ82年発表。)

殿下の素晴らしさが最も発揮されるのは、確信犯/天然、黒人音楽/白人音楽、大衆的/実験的など、どっちつかずで、峻別がつかない時。つまり、存在がグレーである時。また、それが強く自覚的であったため、他者に自分への理解を強く欲したんでしょうね(アルバムの意図を唯一理解したというライターを食事に誘ったり、なんてエピソードも)。

今の時代に聞くと(当時聞いても、そうだったかもしれないが)、このアルバムで聞けるウワモノは "キッチュ" という表現がピッタリなんだけど、殿下の桁外れなメロディ・メイカーっぷりとストイックなリズム・マスターっぷりのおかげで、キッチュ的な感覚に依存しない/依存していると思わせない強さがある。そして、このアルバムもまた当然のように捨て曲なし。(試聴

by bigflag | 2006-01-17 23:33 | ・Funk / Soul / R&B | Trackback | Comments(2) 

Prince 「Controversy」 ('81)

本名、プリンス・ロジャー・ネルソン。1958年のミネアポリス生まれ。殿下は生まれた時から殿下だった。音楽一家だったことが影響して、7歳からピアノを弾き始め、ギター・ベース・ドラムと楽器をマスターしたんだとか。(しかも独学で!) このアルバムでもまた、デビュー作から引き続き、プロデュース・編曲・作曲・演奏のすべてを自作自演している。そういえば、以前に取り上げたリック・ジェイムスの 「Street Songs」 も同じ81年だな。ファンクの当たり年か。

これは4枚目のアルバムで、音作りに関してはデビュー作からの流れを汲みつつも、多くの曲で、声以外のありとあらゆる音をソリッド化/ミニマル化している。音の削ぎ落とされ方、という点においては、数ある諸作の中でも3本の指に入る。延々とワンコードで引っ張るミニマル・ファンクの傑作 M1 "Contoroversy" やまるで怪鳥がいなないているかのような殿下流バラードの大傑作 "Do Me, Baby" を始めとして、収録曲のほとんどが名曲揃い。

M6 "Let's Work" で聞けるキーボードは、ファンク・バンドで聞けるようなホーンセクションをキーボードひとつで完全に代替できている。こういった超ファンキーなキーボード使いは、この時代のプリンスならでは。M7 "Annie Christian" ではコズミックな音を出してるし、俺一人いりゃ十分なんだぜ、という強烈な自負。M2 "Sexuality" はスカスカな音使いがクール。また、プリンスのギターといえば、サンタナの影響を受けたというだけあって、ド演歌なギターで有名だけど、M4 "Private Joy" では珍しくニューウェイヴ系のフリーキーなギターを聞ける。(試聴

by bigflag | 2006-01-15 21:51 | ・Funk / Soul / R&B | Trackback | Comments(10) 

Bootsy's Rubber Band 「Ahh... The Name Is Bootsy, Baby!」 ('77)

Bootsy Collins (ブーツィー・コリンズ) 率いるラバーバンドの 2nd アルバム。本作を発表した77年といえば P-FUNK の全盛期であり、またラバーバンドを構成するメンバーも Bernie Worrell (バーニー・ウォーレル) を中心とした P-FUNK の面々が揃っており、当然ながら演奏はタイトでキレキレ、頭の線もキレギレしてる快作。いや怪作か。

1曲目からイキまくり。自分の名前を連呼したり、拍手を強要したり、エフェクトのかけられまくったベースが狂ったように躍動してます。2曲目は 「ファンクを誤魔化したら、鼻が伸びちまうぜ」 なんつう意味不明な歌詞からも、調子に乗りまくってる様子がビシビシ伝わってくる。恍惚極まったジャケを見れば、どんだけ調子に乗っているのか、一目瞭然だと思いますがw。バーニーの電波なキーボードも最高だし、Maceo Parker (メイシオ・パーカー)や Fred Wesley (フレッド・ウェズリー) らが全編で無駄のないホーン・アンサンブルを決めていて、こちらも最高だ。5曲目以降は、ネットリとしたファンクバラード。散々バカ騒ぎをした後は、女との時間を楽しむ。当時のそんな暮らしっぷりがアルバム構成にも反映してそうです。

ブーツィーが自分とファンクと愛の勝利宣言をしたアルバム。どれもこれも自我自賛ソングばっかりで、しかも黒過ぎw。黒人のジョークを延々と聞かされたら、こんな雰囲気になるのかも。バンド名も和訳したら、「ブーツィーのゴムバンド」 ですからね・笑 (試聴

by bigflag | 2005-10-16 23:40 | ・Funk / Soul / R&B | Trackback | Comments(0) 

Rick James 「Street Songs」 ('81)

リック・ジェイムスの最高傑作と言われる通算5枚目のアルバム。リアルタイムでこの人のことを知っているわけではないので、あくまでも想像の範囲なんですが、リック・ジェイムスは軽い調子の遊び人だったんだんじゃないだろうか。曲を聞くと、そんな人となりを想像してしまう。それから、おそらく天然の人だろう。

基本的にファンクはタメの効いた間を反復することで、聞き手を徐々に中毒化させていくグルーヴが特徴の音楽なんだけど、リック・ジェイムスのファンクは、そういった要素が薄い。間よりも、スピード。自らの音楽を「パンク・ファンク(*)」と言っていただけのことはあり、スピードでもって、聞き手をグイグイと引っ張ろうとする。踊らせようとする。疾走感のある良質なファンクってのは、思いのほか無い。今ではすっかり忘れられた存在であるけど、そういった意味では貴重なミュージシャンだったと思う。アルバム5枚目にして、自分のやりたいことを完全に形にしており、またそれが最高のセールスを記録している。まさに絶頂期の作品。
(*パンク好きだからといって、このアルバムを買うと痛い目に会うかもしれませんが・笑)

M1、M2、M5、M8 の4曲が、疾走感のあるファンク。特にP-FUNK と ロックを上手く昇華した M1 は素晴らしい出来だ。ヒット曲の M5 も良い。M7 はミドルテンポのファンクではあるんだけど、やっぱり軽妙な雰囲気になってます。M4 は、スティーヴィー・ワンダーの「Master Blaster」 まんまなんだけど、ちゃんとゲストにスティーヴィーを招いてます。やっぱ天然だわw。モータウンのデュエット・ソングの伝統にしっかりと乗った名曲 M7。M3 は、当時の流行モードのバラードでキメてもいる。今、聞くと相当ダサいけどw。この辺り、遊び人だなあと感じさせられる。

by bigflag | 2005-07-13 00:29 | ・Funk / Soul / R&B | Trackback | Comments(2) 

Aaliyah 「Aaliyah」 ('01)

2001年8月25日、飛行機の墜落事故により他界してしまったアリーヤの遺作。3rdアルバム。このアルバムは間違いなく名盤である。遺作であることが、その評価に下駄を履かせていることは絶対にないと、まず言い切っておきたい。

注目はティンバランドの手掛ける曲、ではなくて、Rapture & E.Seatsの手掛ける次の2曲。特に浮遊感あふれるシンセが抑え気味に使われた「Loose Rap」 と これ以上はないというタイミングでパーカッション(タブラ?)が打ち込まれる「Rock The Boat」は素晴らし過ぎる。両者ともに緩いファンクの味付けがなされたフューチャー・ソウル。「It's Whatever」、「Those Were The Days」 も良い。この人たちが、どういう人なのかは全く知らないんだけど、緩いシンセ音の使い方はかなり好み。

もちろんティンバランドの曲も全て傑作揃い。変質的なファンクと捻れたビートを駆使した曲は健在。ビートとアリーヤの声とが微妙にずれた 「We Need a Resolution」、重いファンク・ビートと華麗なバックトラックが違和感なく共存している 「More Than a Woman」 と 「Try Again」。美しいバラードでも一捻り入った 「I Care 4 U」 など、相変わらず素通りはさせてくれない。曲に負けず、真っ赤なジャケットがとても綺麗。22歳での夭折は、あまりにも惜しい。(試聴

by bigflag | 2005-02-21 22:28 | ・Funk / Soul / R&B | Trackback | Comments(0)