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カテゴリ:・Brasil / Africa( 29 )

 

Jimi Tenor & Kabu Kabu 「4th Dimension」 ('09)

フィンランド人ミュージシャン Jimi Tenor と アフロファンク・バンド Kabu Kabu とのコラボ第二弾。前作 「Joystone」 に引き続き、FCQ の Jukka Escola が参加している。Pan Sonic などで有名なフィンランドのレーベル Sähkö Recordings からのリリース。

Fela Kuti を思わせるヴォーカリストを起用するなど、前作よりもアフロ色を強めた内容で、パーカッションを生かした曲も多く収録されており、Kabu Kabu との関係性が深まったことを感じさせる仕上がり。前作にあった南国系のムードは払拭され、アフロ色と同時に、サイケデリック・ミュージックの要素も強くなっている。緩くてキテレツなサウンドは相変わらずだが、徐々にズブズブと深度を深めていくグルーヴがクセになる一枚だ。(試聴



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by bigflag | 2009-08-12 23:48 | ・Brasil / Africa | Comments(0)  

Jimi Tenor & Kabu Kabu 「Joystone」 ('07)

Ubiquity からリリースされた、フィンランド出身の音楽家 Jimi Tenor と アフロファンク・バンド Kabu Kabu によるコラボ作。Jimi Tenor のことは本作で初めて知ったんだけど、90年代には Warp Records から作品をリリースしていたこともある人だそう。一方、Kabu Kabu は、Fela Kuti との活動経験のあるパーカッション奏者 Nicholas Addo Nettey を中心に結成されたバンドとのこと。この作品に興味を持ったのは、The Five Corners Quintet の Jukka Escola と Timo Lassy の二人が参加していたことを知ったからなんだけど、ここで聞けるサウンドは FCQ とは全くの別物で、あえて言うならジャズ・ファンクか。

Sun Ra や Parliament などの宇宙音楽的な要素も強くあり、浮遊感のあるスペイシーなキーボードやシンセサイザーの音色が心地良い。リズムは、Kabu Kabu が得意としているであろうアフロビートやサンバなどのポリリズムが随所に取り入れられており、ノリの良いファンキーなサウンドに仕上がっている。ただ、ダンサブルというわけではなく、カリブ系の緩さを感じさせるあたりがポイントで、それが Jimi Tenor の個性なのだろう。緩めでキテレツなサウンドが非常にユニークだ。(試聴



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by bigflag | 2009-08-09 23:57 | ・Brasil / Africa | Comments(0)  

Akoya Afrobeat 「P.D.P : President Dey Pass」 ('07)

2002年にNYで結成されたアフロビート・バンド、Akoya Afrobeat の2nd アルバム。メンバー構成は、アメリカ、ナイジェリア、南アフリカ、ベニン、そして日本人を含む13人。ベニン出身でリードヴォーカルを務める Kaleta は、ギタリストとして Fela Kuti & Egypt 80 に参加していた人物なのだそう。

また、Fela Kuti のアルバム・ジャケットを手掛けていた Lemi Ghariokwu (レミ・ハリオク) によるアートワークもアフロビート・ファンには嬉しいところ。アルバム・ジャケット含め、Fela Kuti のオリジナルに忠実なサウンドなんだけど、ひと際異彩を放っているのが、ラテン色の強いパーカッシブな高速アフロビートである "B.F.B.F. -PANAMA-"。これがまたやたらと格好良い。やはり Fela Kuti のオリジナルでは聞けないアフロビートを聞くことが出来たときが一番ワクワクする。

とはいえ、オリジナルに忠実な "Fela Dey" も熱気に溢れた曲で、特に終盤の迫真のアンサンブルやコール&レスポンスは本作のハイライトのひとつだ。NYで結成されたアフロビート・バンドといえば、Antibalas が即座に思い浮かぶけれど、Akoya Afrobeat も Antibalas と同様、強烈なフロントマンの不在は致し方がないところなのか。(試聴



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by bigflag | 2009-08-06 23:04 | ・Brasil / Africa | Comments(0)  

Seun Kuti & Egypt 80 「Many Things」 ('08)

Fela Kuti の息子、Seun Kuti (シェウン・クティ) のデビュー作。1983年生まれの末っ子で、9歳の時には早くもフェラの率いる Egypt 80 のバックボーカルの1人としてステージに立つようになっていたのだそう。フェラはバリバリの一夫多妻制だったので(笑)、一足先にデビューしている Femi Kuti は異母兄になるのだろうか。それにしても、こんなに野生味のある野太い声というのは久しぶりに聞いた。これこそまさに血のなせる技。親父の後継者としてバンドを譲られたのも分かるというもの。また、Femi Kuti よりもアフロビート・マナーに忠実なサウンドで、ある種 "伝統芸能" として、Fela Kuti 直系のアフロビートを引き継いでいこうという強い意志が感じられる。

ただ、ひとつ残念なのは、父親譲りの声ほどには、サックス/鍵盤奏者としてはあまり存在感は感じられないことか。サンプリングされるほど印象的なソロを連発していた Fela Kuti と比べるのは酷かもしれないが。これは AntibalasAkoya Afrobeat などのアフロビート・フォロワー全般に言えることではあるんだけど。フロントマンとしての存在感は十分に放っているので、あとはサックス/鍵盤奏者として、また作曲者としての今後の成長に期待したいところ。下のライブを見れば分かるけど、Egypt 80 はやっぱりスゲエな。(試聴



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by bigflag | 2009-08-03 22:54 | ・Brasil / Africa | Comments(0)  

Femi Kuti 「Day By Day」 ('08)

Femi Kuti による7年ぶりのスタジオ盤。2008年の年間ベストにも挙げたんだけど、これはいよいよ凄い域に到達したと感じさせる作品。他のアフロビート・フォロワーもサウンドをアップデートしようとしているが、正直なところコピーの域を出ていないものがほとんど。そんな中、本作は頭ひとつ抜け出すことに成功している。何というか自然体で突き抜けているところが素晴らしく、無理に親父のマネをするでもなく、無理にクラブ・ミュージックを取り入れるでもなく、Femi Kuti が生来持っている、洗練された感性を生かした精緻なアフロビートを聞くことができる。

M3"Demo Crazy" などはオルガンやキーボードなど鍵盤の演奏のキレ具合も素晴らしく、先のライブ盤 「Africa Shrine」 でも感じられた精悍さを備えたサウンドで、何とも頼もしい限り。また、スピリチュアルで凛とした空気の漂う M2"Eh Oh" や M6"You Better Ask" のようなミドルテンポの曲も良い。子供声のコーラスやロボ声を使った M7"One Two" など遊び心のある曲の存在も嬉しい。無論、グルーヴも申し分なし。(試聴



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by bigflag | 2009-08-02 00:45 | ・Brasil / Africa | Comments(0)  

Femi Kuti 「Africa Shrine」 ('04)

アフロビートの創始者、Fela Kuti の息子として知られる Femi Kuti (フェミ・クティ)。生まれは1962年で、16歳の頃から父のグループにて活動を始め、1987年には自身のグループである Positive Force を結成していたのだそう。

本作は2004年にリリースされたライブ盤なのだが、実際に録音されたのは2000年。しかし、「Shoki Shoki」('98) や 「Flight To Win」('01) の曲はほとんど収録されておらず、収録曲の詳細はよく分からない。ただ、「Day By Day」('08) 収録の曲がいくつか含まれていることを考えると、ライブ当時、未発表曲であった曲やヨーロッパでライセンスされる以前の曲を交えながらのステージであったのだと思う。

「Shoki Shoki」 や 「Flight To Win」 で取り入れられていたクラブ・ミュージックの要素が廃され、完全な生演奏によるアフロビートを本作では聞くことができる。アフロビートには、こうした分厚いホーン・アンサンブルが織りなすグルーヴがやはり似合う。フェミのヴォーカルもスタジオ盤に比べると遥かに逞しく野性的。親父のようなひと癖もふた癖もある、ネチっこさや奥深さにはやや欠けるが、このライブ盤から感じられる精悍さは父親譲りだなと感じさせる。ジャケットの写真もいい雰囲気だ。(試聴



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by bigflag | 2009-07-30 23:32 | ・Brasil / Africa | Comments(0)  

Rosalia De Souza 「D'Improvviso」 ('09)

Rosalia De Souza の 3rd アルバム。先に紹介した Mario Biondi の 「Handful Of Soul」 と同じく、Schema レーベルのオーナーである Luciano Cantone によるプロデュース。そして、バックの演奏陣も High Five 中心の編成となり、前作 「Brasil Precisa Balancar」 からは一転し、Schema らしいサウンドへと回帰している。

プロデューサーと参加ミュージシャンが 「Handful Of Soul」 とほぼ同じということもあり、ジャズ・サンバなど同傾向の曲も多いのだが、こちらは女性らしく全体的にソフトな仕上がり。ただ、中には、Jorge Ben のカバーである "Carolina Carol Bela"、ハンドクラップや人々の声がスノビッシュな M8 "Luiza Manequim" や M10 "Amanha" など、ラテン色の強いクールなファンキー・ジャズが収録されており、それらの曲が本作の聞きどころとなっている。その他では、"D'Improvviso" もアンニュイな雰囲気がひと際目立つ美しい曲だ。(試聴

   

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by bigflag | 2009-07-01 23:19 | ・Brasil / Africa | Comments(0)  

Rosalia De Souza 「Brasil Precisa Balancar」 ('05)

イタリア在住のブラジル人シンガー、Rosalia De Souza (ロザリア・ヂ・ソウザ) の 2nd アルバム。プロデュースは、ボサノヴァ創世記から活動を続けている Roberto Menescal (ホベルト・メネスカル) が担当。Nicola Conte がプロデュースしたデビュー作 「Garota Moderna」 と同じく、Schema からのリリース。

メネスカルの影響も大いにあると思うのだが、リオに帰郷してのレコーディングということもあり、とてもリラックスした雰囲気が伝わってくる作品。Schema らしいクラブ・ジャズも含まれているが、本作の聞きどころは、Marcos Valle (マルコス・ヴァーリ) とのデュエット M3 "Que Bandeira" や M8 "Nem Que Seja A Nada"、M9 "Rio De Janeiro" のような、ブラジル色の濃いミドルテンポのジャズ・サンバ / ボサノヴァだろう。それにしても、本作におけるメネスカルのギターは本当に素晴らしく、粋な音色を聞かせてくれる。(試聴



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by bigflag | 2009-06-29 22:29 | ・Brasil / Africa | Comments(0)  

Jackson Conti 「Sujinho」 ('08)

Jackson Conti は、Madlib こと Otis Jackson Jr. とブラジリアンフュージョン・バンド Azymuth のドラマーである Ivan Conti(イヴァン・コンチ) によるユニット。二人の名前を足しただけ、という非常に分かりやすいネーミング(笑)。Azymuth はもちろんのこと、Joao Donato(ジョアン・ドナト) や Edu Lobo(エドゥ・ロボ)、Chico Buarque(シコ・ブアルキ) など、ブラジル音楽を多数カバーしている。(MySpace

基本的には、Madlibの一人ジャズ・プロジェクトである Yesterdays New Quintet の延長線上にあるサウンドなので、YNQ の 6th アルバム的な存在。カバー曲が多いものの、Madlib 独特の緩くてモコモコとした音作りはやはり個性的で、聞けば Madlib の作った曲だとすぐに分かる(マンネリになっているフレーズが散見される、とも言えるんだけど)。

相方の Ivan Conti が、チャカポコとしたドラミングでサンバのリズムを軽快に叩き出す。そして、Madlib が Conti のドラムとズレ気味で緩い "いつもの" リズムを混ぜていく。すると、ミニマルなリズムでは決してないものが、ミニマルに聞こえてくるのだから不思議。そこにブラジル音楽特有のサウダージを含んだメロウなメロディが乗っかるんだから、これで悪い訳がない。捨て曲は一切ないけど、Azymuth をカバーした10分にも及ぶ M5 「Papaya」 がやっぱ一番気合い入ってる。覗いてみれば緩くて歪んでいるんだけど、クールなジャズ・グルーヴできっちりとコーティング。これは聞き応えのある素晴らしいカバー。(試聴
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by bigflag | 2008-10-12 00:37 | ・Brasil / Africa | Comments(0)  

Antonio Carlos Jobim 「Urubu」 ('76)

ボサノヴァ創始者の一人、アントニオ・カルロス・ジョビンの異色作。編曲は 「Wave」('67)でお馴染みのClaus Ogerman(クラウス・オガーマン)。前半4曲はジョビン本人のヴォーカル入りなんだけど、後半4曲はヴォーカル・レスで、オガーマン節全開の管弦楽によるめくるめく音楽曼荼羅。

ある意味、サイケ的なトリップ感のある重厚な後半4曲(ボサノヴァではなく、完全に管弦楽)も良いんだけど、本作で特筆すべきは 「Boto(アマゾン・カワイルカ)」 と題されたオープニング曲で、これはもうボサノヴァの極北と言うべき曲。ジョビンとオガーマンによる極めて洗練された楽曲の中に、Martin Denny のようなエキゾティック・ミュージックの意匠(鳥のいななき等)やビリンバウなど、音楽的にプリミティブな要素を大胆に同居させている。坂本龍一が推薦するのも納得の傑作。(試聴
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by bigflag | 2008-09-20 23:49 | ・Brasil / Africa | Comments(0)