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カテゴリ:・Ambient / Chill Out( 12 )

 

Roland P. Young 「Istet Serenade」 ('09)

しかし、今日は本当に暑い日でしたねえ。こんな日は、Roland P. Young の瞑想を誘うカリンバの音色が聞きたくなります。なので、本日紹介するのは、昨年末に届いた Roland P. Young による奇跡の 2nd アルバムです。

ここ30年のあいだに録音された、55の音源を元に再構築した作品なのだそう。前作 「Isophonic Boogie Woogie」 がリリースされてから、約30年もの年月が経過していのですが、その途方もなく長い年月分だけ作品に深みをもたらしていることに驚愕。2009年中に聞いていれば、2009年の音楽ベストにも選出していましたね。前作においては、ミニマル・ミュージックやフリー・ジャズ、スピリチュアル・ジャズなどが、曲毎にそれぞれ Roland P. Young によって味付けがなさている感じだったんですけど、今作では完全に Roland P. Young の音楽としか言えないものになっています。


また、室内楽的にアレンジが統一されて、足下に深く深く宇宙が広がっていくような、摩訶不思議な感覚を覚えるサウンドに仕上がっています。イスラエルやイスタンブール、プラハなど、世界各地を巡る旅で感じたことも作品に影響を与えているらしく、たしかに漂流するような空気感も感じることができます。
試聴



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by bigflag | 2010-07-18 19:25 | ・Ambient / Chill Out | Comments(0)  

Meanderthals 「Desire Lines」 ('09)

Meanderthals は、Idjut Boys(イジャット・ボーイズ) と Rune Lindbaek (リューネ・リンドバーク) によるコラボレーション・ユニット。ディスコダブのシーンで有名なミュージシャンのコラボということで、サウンドの基調はやはりディスコダブ。このコラボでは、そのディスコダブをさらにチルアウト化してみせている。

もう快楽一直線という音作りで、かなり心地良いサウンド。チルアウトと呼ぶにはグルーヴィー過ぎるほど強調されたベースラインと、ダビーな音響に両者の持ち味が存分に発揮されている。清涼感のあるアコギやスティールパンが乗っかる南国極楽系の曲から、ある種ドラッギーで毒気を放つ曲、そして、宇宙を感じさせるコズミックでトリッピーな曲など、こうしたユニットにしては意外と幅広いサウンド・メイキングも楽しい。毎夏とは言わないまでも、夏期の活動に期待したくなるユニット。ずーっとユラユラしていて気持ち良い。(試聴



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by bigflag | 2009-09-23 22:48 | ・Ambient / Chill Out | Comments(0)  

Susumu Yokota 「Boy And Tree」 ('02)

アンビエント・ミュージックの名作 「Sakura」 の続編的な作品。和風のアルバム・ジャケットを見れば分かるように、本作もまた 「Sakura」 と同じく "和" の雰囲気を持つアンビエント・ミュージックなのだが、それと同時に "アジア" のムード漂うエキゾチック・ミュージックでもある。

オリエンタルなムードは基本的には控えめだが、ドロっと濃厚なエキゾ成分が注入されている部分もあり、仕掛けも十分。また、続編的とはいっても、内的な深さを持っていた 「Sakura」 とは違って、フラットな広がりを持つサウンド。「Sakura」 が好きという人でも、これを聞いてない人は意外と多いのではないだろうか。隠れた名作だ。
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by bigflag | 2009-04-09 23:20 | ・Ambient / Chill Out | Comments(0)  

Susumu Yokota 「Sakura」 ('00)

ススム・ヨコタ一番のヒット作ということもあり、僕が唯一リアルタイムで手に取った作品がこちら。本作は、"桜" をテーマにしたアンビエント・ミュージック。

ただ、"桜" という花そのものがテーマになっているわけではない。"桜" に自分(ヨコタ)が何を見たのか。それこそが本作のテーマだろう。それゆえ、本作は映像を喚起する力が非常に強い作品となっており、ヨコタが "桜" に見た "宇宙誕生(の瞬間)" や "月光"、あるいは "こどもたち(がいる情景)" をリスナーは幻視することができる。また、こうした抽象的な概念をより優雅に表現するところに、ススム・ヨコタという音楽家の持つ美意識が見てとれる。とても静かで、とても美しい音楽。(試聴
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by bigflag | 2009-04-06 23:51 | ・Ambient / Chill Out | Comments(2)  

Aurora 「Fjord」 ('06)

Aurora の2nd アルバム。前作 「Flare」 を紹介した時、彼らをアンビエント・ユニットと紹介したが、実際のところはバレアリック・サウンドも多分に含んでいる作品だった。しかし、本作ではクラブ・ミュージックの要素は削ぎ落とされて、純度100%のアンビエント・アルバムとなっている。

井上薫がフィールド・レコーディングをした熊野や屋久島、世田谷の砧公園など、その土地どちの音を最大限に生かしたサウンド。それゆえに自然とこのような作品が生まれたのだと思う。井上薫と小島大介の二人によるギターがサウンドの核であることに変わりはないが、ここで聞ける演奏のどれもが非常にシンプルで飾り気のないもの。退屈と紙一重だが、自然との同化を誘うようなサウンドで、静寂が体の奥底にまで染み込んでいくような感覚を味わえる。(試聴
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by bigflag | 2008-10-08 22:25 | ・Ambient / Chill Out | Comments(2)  

Aurora 「Flare」 ('04)

Aurora は、井上薫と小島大介(DSK)によるアンビエント・ユニット。本作が、彼らのデビュー作。ちなみにユニット名は、井上薫が chari chari 名義でリリースした 「In Time」 の収録曲から取られたもの。

Brian Eno 絡みのアンビエント諸作、Manuel Gottsching、The Durutti Column などからの影響が伺える作品。とはいえ、作っているのが日本人なので、やはり何処となくオリエンタルで、郷愁を感じさせるサウンド。タブラやシタールが使われている曲もあるが、インド臭(土着的なもの)はあまりしない。その辺は非常に井上薫らしいなと思う。ほとんどの曲で、二人がそれぞれギターを弾いているんだけど、呼吸がピッタリと合った二人のギターによる掛け合いがとても心地良い。特にアコギとエレキで掛け合いをしている時間は格別。(試聴
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by bigflag | 2008-10-07 21:22 | ・Ambient / Chill Out | Comments(0)  

Roland P. Young 「Isophonic Boogie Woogie」 ('80)

ローランド・P・ヤングは、音楽活動と並行して、カリフォルニアやサンフランシスコなどのアンダーグラウンドFM局でDJなどをしていた、少々変わり種のミュージシャン。本盤は彼のデビュー作で、彼の思想である 「Isophonic (Infinite Sound Phonics の略称)」 を音楽で表現したものだそう。演奏は全て自作自演。使用された主な楽器は、電子変調させたサックス、バス・クラリネット、カリンバ。曲によっては、ベル、チャイム、ヴォイス、電子ドローンなどをそれらに重ねている。簡単に言うと、フリージャズ色の強いスピリチュアルなアンビエント・ミュージック。

経歴やジャケットなどを見ると、キワモノかと思うかもしれないが (リリース当時はキワモノ扱いされたに違いないだろうけど)、今の耳で聞くとそうでもない。というのも、本作には上記の音楽に加えて、クラブ耳と相性の良いミニマル・ミュージックの要素が含まれているからだ。特にカリンバがミニマルに演奏される曲のトランス感覚は秀逸。しかし、これを全部一人で作ったとは本当に驚き。フリージャズでもなければ、スピリチュアル・ジャズでもなく、アンビエントでもない。が、そのどれでもある。孤高のトリップ・ミュージック。(試聴
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by bigflag | 2008-09-30 21:13 | ・Ambient / Chill Out | Comments(0)  

Steve Hillage 「Rainbow Dome Musick」 ('79)

フランスのプログレシッブロック・バンド、Gong にギタリストとして参加していたことで知られている Steve Hillage(スティーブ・ヒレッジ)のソロ作。発売当時は全く評価されなかったようで、80年代も終わりにさしかかった頃、「チルアウト」 なる概念を提唱した The Orb の Alex Paterson(アレックス・パターソン)らによって再発見された一枚。

約20分の大作が2曲のみ収録。どちらの曲も、キラキラと七色に光る電子音やギターが緩やかに、そして延々と流れ行くだけ。奇抜な仕掛けなどは一切なし。その音色はただただ心地良く、雄大な大河を下っていくようなトリップ感覚を味わえる。また、電子音であるにも関わらず、まるでフィールド・レコーディングされた自然音を聞いているように感じるのだから不思議な気分。ある種、西洋的な神秘性をたたえた作品ではないかと思う。M1 「Garden Of Paradise」 では、ゴング時代のスペース・ギターも聞ける。アンビエント/チルアウトを代表する傑作。(試聴
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by bigflag | 2008-09-09 22:43 | ・Ambient / Chill Out | Comments(2)  

Calm 「Moonage Electric Ensemble」 ('99)

カームこと深川清隆が、星野之宣の 「2001夜物語」 に触発されて制作した 2nd アルバム。

ジャズ、ブレイクビーツ、アンビエント、民族音楽などを溶け合うようにクロスオーバーさせて描く美しいサウンド・スケープ。緩やかな時間の流れを感じさせる心地良いリズム。アジア的な宇宙観を背景にしたオリエンタルで叙情的なメロディ。宇宙に感じるロマンティックなエキゾティシズムを完璧に音へと昇華した高い表現力。カームの代表曲と言ってもさしつかえのない M2 「Light Years」 は一聴の価値あり。これほど壮大かつ優雅なシンセ音は他では聞けない超名曲。ファラオ・サンダースの名曲 「Love Is Everywhere」 (『Love In Us All』 に収録。祝・再発!) をサンプリングした M7 「Authentic Love Song」 もまた素晴らしい。

マンガからインスピレーションを得たのは、主に叙情性の豊さとスケールの大きさで、ハードでダイナミックな部分にはあまり触発されなかったみたいですねw。リンク先のインタビューによると、「オアシスに辿り着いた宇宙飛行士が夢を見たり、考えたり、安らいだりする一日」 という設定だそうです。そうか、だからラストの曲が 「Oasis」 なのか~(インタビュー
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by bigflag | 2006-10-29 02:31 | ・Ambient / Chill Out | Comments(0)  

Alpha 「Come From Heaven」 ('97)

アルファは Massive Attack の元エンジニア、Corin Dingley (コリン・ディングレイ) とAndy Jenks (アンディ・ジェンクス) によるデュオ。デビュー作にあたる本作のリリースは、マッシブ・アタック主催のレーベル Melankolic より。活動の拠点は当然ブリストル。

「トリッキーからパラノイアを、ポーティスヘッドから不安感を取り除いた音楽」 と言われるだけあて、ブリストル系で有名な Massive Attack や Tricky 、Portishead とはかなり毛色が異なる。前者3組に地獄を見てきたかのようなダークな世界観があるとすれば、アルファはこのアルバムのタイトル通り、リスナーを天国に誘うようなサウンドを奏でる。ただ、それはこの世界の憂鬱を表現する中で生まれた表裏一体のものではあるんだけど。

男女の囁くようなけだるいボーカル、まどろみを誘うキーボード、髪を撫でるようなギター、たおやかなストリングス、それら全ての音が緩やかに重なり合い、また適度にループする。夏の疲れを解きほぐし、穏やかな秋を感じさせる極上のチルアウト・ミュージック。(試聴インタビュー
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by bigflag | 2006-10-02 22:26 | ・Ambient / Chill Out | Comments(0)