カテゴリ:・久保田利伸を語る( 20 )

 

Such A Funky Thang! -久保田利伸を語る- Vol.10

現在、キムタクが主演している月9で、久保田利伸の曲が主題歌に再び採用されていることを、ついさっき知りました(笑)。今から14年前!(そんなに前かぁ・・・)、同じくキムタクが主演した1996年の月9 「ロング・バケーション」 では、"LA LA LA Love Song" が採用されていました。90年代を代表するドラマだけに、この曲を覚えている人も多いと思います。約200万枚をセールスし、久保田利伸にとって最大のヒット・シングルとなりました。僕も 「ロンバケ」 は見ていたはずですが、最終回にキムタクと山口智子がチュッチュ・チュッチュと何度もキスしていたシーン以外は何も覚えていません(笑)。右下は、現在の月9の主題歌 "Love Rain -恋の雨-"('10) ですが、"LA LA LA Love Song" と比べると、正直もうひとつの出来ですね。

   

久保田利伸の屈託のなさについて、以前に少し触れましたが、それは "少年の心" を失っていないと言い替えることができます。そうした久保田の純真で陽性なパーソナリティが反映された "LA LA LA Love Song" という主題歌が、ドラマに爽やかな彩りを添えていたことは否定できないと思います。

そして、同年にリリースされたアルバム 「LA LA LA Love Thang」 は、シングルの大ヒットにより、急遽制作されたという印象があり、傑作とは言い難い作品ではありますが、何曲か注目すべき曲があります。まずは、D'Angelo を意識したであろう "What's The Wonder?" です。Vol.7 で紹介した "女D.J. Fonk" よりも、リズムが明らかに進化しています。こうした曲をきっちり忍ばせるあたりは流石です。次に、"シルクの愛が欲しくって" では、久保田流のボサノヴァを聞くことができます。久保田利伸には、ブラック・ミュージックだけでなく、ラテン・ミュージックを取り込む資質があることも忘れてはいけません。コカ・コーラのCMで覚えているひとも多いと思いますが、"ふたりのオルケスタ"('93) というサルサを取り入れたファンキー・チューンもありました。

   

少年のときに見上げた雲ひとつない夜空。そんな懐かしい思い出が蘇る曲がありいます。97年にリリースされたシングル "Cymbals" です。この美しいバラードには、今回紹介した久保田利伸の純真なパーソナリティが凝縮されています。センチな男性(笑)にはグッと来る曲だと思います。下はHEYx3でのライブですが、喉の調子がハンパなく良くって、生で見ていた人たちは、鳥肌が立ったんじゃないでしょうか。ところで、松っちゃんはその発想もさることながら、顔芸とか声芸も面白いんだよなあ。しかし、パッと見、変質者にしか見えない(笑)



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by bigflag | 2010-05-22 14:15 | ・久保田利伸を語る | Comments(0)  

Such A Funky Thang! -久保田利伸を語る- Vol.9

Wikipedia によると、"久保田利伸のプラネット・フレーヴァ" という全国ネットのラジオ番組が1995年10月に始まっています。この番組で久保田が流していた、昔のソウルやファンク、そして、当時のR&Bやヒップホップが、僕の音楽リスナーとしてのバックグラウンドのひとつとなっています。そんなわけで、今回は久保田がラジオ番組で流していた(多分です。なんせ10年以上も前の話なので記憶が曖昧w)、名曲を振り返りたいと思います。

以前に少し触れましたが、久保田利伸は大の Zapp 好きで、アルバム一枚に一曲は必ずと言っていいほど、トーキング・モジュレーターを使用しています。僕も同じく Zapp が大好きなんですけど、ヴォーカリストである Roger のソロ作は特に最高です。左下は "I Wanna Be Your Man" というラブ・ソングですが、ライブで見えると絵的にも凄いです。トーキング・モジュレーターの管を口に咥えて変声を出しながら、愛について歌っているこの姿。良い意味で完全に狂ってます(笑)。で、右下は何曲かメドレーで歌ってるんですが、トーキング・モジュレーターを自在に使いこなす Roger を見ているだけでも楽しい絵面です。このライブには、久保田利伸が追い求めるファンキーという感覚が詰まっていると思います。

   

この番組で、久保田利伸は R&B だけでなく、ヒップホップもかけていて、特にメロウなヒップホップを選曲していたと思います。ちょうどこの時期は、ギャングスタ・ラップの全盛期だったこともあり、2Pac などの楽曲が取り上げられていました。

左下が Joe Sample の "In All My Wildest Dreams" をサンプリングした 2Pac の "Dear Mama"('95) という曲で、右下は Mtume の "Juicy Fruits" をサンプリングした The Notorious B.I.G. の "Juicy"('94) という曲です。この時期らしい大ネタ使いで、オリジナルまんまのメロウなトラックです。ある意味で安易な、こうした大ネタ使いによるトラックの分かりやすさが、ヒップホップをメジャーのど真ん中へと押し上げたのです。また、これらの曲を聞けば、ヒップホップ側からも R&B に近づいていたことが分かります。

   

ただですねえ、ギャングスタ・ラップに関わっていた人たちって、全然メロウじゃないんですよね(笑)。だって、The Notorious B.I.G. を初めて見たとき、ちょっと引いちゃいましたもん。こんな悪そうな奴、見たことねえよと。ワルそうな奴はだいたい友達、じゃなくて、本当にワルい奴と友達だという(笑)。事実、このムーヴメントの2大スターであった、2Pac と The Notorious B.I.G. はともに銃殺されてしまいます。とにかく、自分の日常とかけ離れた彼らの音楽やルックス(笑)は、トラックの良さを含め、僕にとっては大きな衝撃でした。そういえば、吉田秋生の 「Banana Fish」 を読んでいるとき、ギャングスタ・ラップを BGM にしていたんだよなあ。急にフラッシュバックしてしまった(笑)

そして、忘れてはいけないのが、90年代におけるソウル・バラードの最高峰、Monica の "Before You Walk Out Of My Life"('95)です。15歳の少女とは思えないディープな歌声と、メロウなグルーヴに心身を委ねたひとも多いはず。タイムレスな名曲だと思います。この曲の音使いは、久保田利伸にも大きな影響を与えています。



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by bigflag | 2010-05-19 00:34 | ・久保田利伸を語る | Comments(2)  

Such A Funky Thang! -久保田利伸を語る- Vol.8

久保田利伸がアメリカ・デビューを果たした1995年、ブラック・ミュージックにおける革新がまたも起こります。D'Angelo の登場が決定打となった、ニュー・クラシック・ソウル(オルタナティブ・ソウル)と呼ばれるムーヴメントです。NCS という名称からも分かるように、70年代のニュー・ソウルをアップデートしたサウンドでした。打ち込みによるサウンドが主流となっていたため、生演奏が多用された D'Angelo の楽曲は、オルタナティブと呼ばれたわけです。D'Angelo 以前にも、Tony Toni Tone など生演奏を多用するグループがいましたが、ヒップホップのビートには対応できていなかったため、サウンドに強いインパクトがなかったのです。

D'Angelo の登場を用意したのは、A Tribe Called Quest や The Roots という、生演奏のグルーヴを重視したヒップホップ・グループの存在です。事実、D'Angelo のデビュー作である 「Brown Sugar」 には、ATCQ の DJ である Ali Shaheed Muhammed や、グループのミキシング・エンジニアだった Bob Power が関わっており、重要な役割を果たしたと言われています。また、完全な生演奏でヒップホップのリズムを再現してみせたバンド、The Roots は D'Angelo の 2nd 「Voodoo」 で起用されています。

左下が ATCQ の "Jazz (We've Got)"('91) で、右下が The Roots の "Silent Treatment"('94) です。彼らが創出した生のビート感は、ニュー・クラシック・ソウル(オルタナティブ・ソウル)とカテゴライズされるミュージシャンに大きな影響を与えました。

   

D'Angelo のデビュー曲である "Brown Sugar" や "Shit, Damn, Motherfucker" を聞けば、生のヒップホップ・グルーヴをまとった、新たなソウル・ミュージックが提示されたことを追体験できると思います。とはいえ、D'Angelo の音楽の真髄は、そうしたグルーヴの新しさもさることながら、生々しいエロスを歌とリズムに乗せたことにあるように思えます。特徴的な、まるで舐めるようなベースラインなど、とにかくエロいのです(笑)。今回紹介した NCS やヒップホップ・ソウルを自身の音楽へ落とし込むことに、久保田利伸は試行錯誤し始めるのです。

   

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by bigflag | 2010-05-15 08:19 | ・久保田利伸を語る | Comments(0)  

Such A Funky Thang! -久保田利伸を語る- Vol.7

「Neptune」('92)のリリース後、久保田利伸は約3年をかけて、憧れの地・アメリカでのデビューを準備していました。アメリカでのデビューに先駆けて、まず、日本で 「Bumpin' Voyage」('95)をリリースし、同年9月に 「Sunshine, Moonlight」 で全米デビューを果たします。

ニュー・ジャック・スウィングのムーブメントには、リアルタイムで対応していた久保田利伸でしたが、「Sunshine, Moonlight」 を聞くと、前回・前々回と紹介したヒップホップ・ソウルにはまだ完全には対応できていません。リズムこそ、流行に合わせてビートダウンしているのですが、ヒップホップのビート感を出すまでには至っていません。また、このアルバムは決して駄作ではないのですが、リリース当時も現在も、英語詩であることに違和感を感じてしまいます。

一方、「Sunshine, Moonlight」 の日本語版に等しい 「Bumpin' Voyage」 は、久保田らしさが存分に発揮されている作品です。この2作にはいくつか同じ曲が収録されていますが、英語版と日本語版とを聞き比べると、表現力において格段に差があることは否めないでしょう。

先に指摘したように、この2作にはヒップホップのビート感こそ出ていないものの、ヒップホップを意識した曲が収録されています。 それは "女D.J. Fonk"(英語版は "Funk It Up") という曲なんですけど、久保田ならではのファンキーな感覚が凝縮した快作だと思います。ライブ動画で見れる、値札の付いたままのサングラスもファンキーです(笑)。右下の動画、"6 to 8" という曲で披露される非常に色艶のある歌声は、まさに自分が女だったら惚れるというパフォーマンスですね(笑)。久保田利伸はもともと歌声に色気のあるシンガーですけれど、90年代以降、持ち前の色気がさらに濃厚になっていると思います。

   

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by bigflag | 2010-05-12 01:05 | ・久保田利伸を語る | Comments(0)  

Such A Funky Thang! -久保田利伸を語る- Vol.6

僕が久保田利伸を初めて聞いたのは、ちょうど 「The Baddest II」 がリリースされた、1993年頃だったと思います。夏休みに従兄弟の家へ遊びに行ったとき、ステレオから流れてきた "Give You My Love" を聞いて、それまでに聞いたことのない、あの黒いノリに衝撃を受けたわけです。そして、ああいった黒い音を求めて、FMを聞くようになったのが1994年のことです。

1994年は、ヒップホップ・ソウルがまさに頂点を迎えようかという時期で、90年代における最も重要な作品の一枚がリリースされた年でもありました。その作品とは、TLC の 「Crazy Sexy Cool」 です。この作品は、サウンドのクオリティでは MJB の 「My Life」 に匹敵しながらも、かつ、ビートと一体化したヴォーカリゼーションやダンス・パフォーマンスにおいて、さらなる先進性を備えた歴史的な傑作でした。下の動画を見てもらえれば、ヒップホップと R&B との垣根が完全に崩れ去っていることを実感できると思います。

   

収録曲の中では、"Creep" の出来が頭ひとつ抜けていると思いますが、シングルとしてリリースされた "Diggin' On You"、"Waterfalls"、"Red Light Special" など、いま聞いても恐ろしく格好良い曲ばかりです。「Crazy Sexy Cool」 の世界を地で行く(笑)チンピラ娘3人組は、ブラック・ミュージックという枠を超えて、世界中へ絶大なるインパクトを与えたのです。その後の影響力という意味では、90年代最大のロック・アイコンであった NIRVANA よりも大きいかもしれません。

   

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by bigflag | 2010-05-09 07:12 | ・久保田利伸を語る | Comments(0)  

Such A Funky Thang! -久保田利伸を語る- Vol.5

久保田利伸は、傑作 「Such A Funky Thang!」 をリリースした後、アフリカやブラジルなどのワールド・ミュージックを取り入れた 「Bonga Wanga」('90)、ラヴァーズロック・ブームを意識した全編レゲエの異色作 「Kubojah」('91)、そして、ソウル回帰した 「Neptune」('92)と、続けざまにリリースを重ねています。ただ、この時期の曲はあまり好きではないので省略します(笑)

アフリカ、ブラジル、ラテン・ミュージックやレゲエなど、様々な音楽に久保田が浮気している間に?、アメリカのブラック・ミュージック・シーンでは、ニュー・ジャック・スウィングに続く、新たなリズムの革新が起こっていました。それは、ヒップホップ・ソウルと呼ばれたムーブメントです。その象徴的存在が、ヒップホップ・プロデューサーである Puff Daddy こと Sean Combs のバックアップを受けて、1992年にデビューした Mary J. Blige です。彼女の何が新しかったかというと、ヒップホップのビートだけの接近だった NJS から一歩進んで、ビートのみならずテンポまでもヒップホップへ接近するサウンドを披露したことにあります。ビートダウンしたテンポと、ボトムのベースラインが太くなったサウンドは、都会的なクールネスに溢れていました。

Mary J. Blige のデビュー作 「What's the 411?」 はヒップホップ・ソウルと呼ばれ、90年代のソウル・ミュージックの方向性を決定づけたのです。左下の動画は Ohio Players の "Pride And Vanity" をサンプリングしたアルバム・タイトル曲ですが、オリジナルのベースラインを見事に再生しており、新たな息吹を感じさせてくれます。

   

ただ、この衝撃をもって受け入れられたデビュー作よりも、ヒップホップ・ソウルの完成形を見せた 2nd 「My Life」('94) の方が、クオリティは遥かに高いです。Mary J. Blige の最高傑作である 2nd からは、3曲を紹介しておきます。右上は Mary Jane Girls の "All Night Long" をサンプリングした "Mary Jane" で、左下は Curtis Mayfield の "Give Me Your Love" を使った "I'm The Only Woman"。右下は同じく Curtis の "You're So Good To Me" を下敷きにした "Be Happy" です。いずれも大ネタ使いで元が良いだけに(笑)、いま聞いても格好良い曲です。

   

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by bigflag | 2010-05-05 11:06 | ・久保田利伸を語る | Comments(0)  

Such A Funky Thang! -久保田利伸を語る- Vol.4

特集の一回目に、久保田利伸は現在進行形で流行っているブラック・ミュージックが好きと書きましたが、1988年当時、最も流行っていたブラック・ミュージックとは何だったのか。それは、Teddy Riley によって生み出された、ニュー・ジャック・スウィング(NJS)と呼ばれる音楽です。NJS を端的に説明すると、シンセサイザーやリズムマシンが導入されたブラック・ミュージック、いわゆるブラック・コンテンポラリー(ブラコン)に、ヒップホップのビート(らしきもの)を取り入れたサウンドのことを言います。つまり、NJS の登場によって、ソウルやファンクとヒップホップの邂逅の先鞭がつけられ、現在、R&B と呼ばれる音楽の下地が用意されたわけです。

NJS を一躍メジャーに押し上げた作品といえば、全世界で1000万枚以上を売り上げたという Bobby Brown の 「Don't Be Cruel」('88) です。Bobby Brown の作品で、Teddy Riley のプロデュース曲といえば "My Progressive" になりますが、テディ・ライリーが全面プロデュースしていた Guy の "Groove Me" の方が、ヒップホップのビート感が出ていて格好良いと思います。また、Bobby Brown の曲だと、Baby Face プロデュースによる "Every Little Step" のナンパな感じが好きです(笑)。それにしても、この頃のブラック・ミュージックは軽いですねえ。

   

こうした NJS のムーブメントに、久保田利伸も当然のごとく乗っかっていました。前回散々紹介した 「Such A Funky Thang!」('88) に収録されている "Drunkerd Terry" という曲と、"Give You My Love"('90/「The Baddest II」 収録)が、久保田流のNJS です。前者は NJS そのままのビートを拝借していますが、後者では久保田がリスペクトする、ZAPP のようなトーキング・モジュレーター使いを取り入れるなど、NJS を自身の音楽として消化した、よりファンキーな楽曲へ変貌しています。ただ、本家とは違って、ヒップホップのビートはあまり意識されていないとも感じます。とはいえ、最新のビートを軽々と、しかも日本語で歌いこなす卓越したリズム感には驚かされます。

   

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by bigflag | 2010-05-02 16:39 | ・久保田利伸を語る | Comments(0)  

Such A Funky Thang! -久保田利伸を語る- Vol.3

80年代のファンクといえば、真っ先に名前の上がるのが Prince ですが、久保田利伸もまた同時代のミュージシャンたちと同じく、ミネアポリス・ファンクに挑戦しています。87年の 「Groovin'」 に収録された "ダイヤモンドの犬たち" と、88年の 「Such A Funky Thang!」 に収録された "Boxer" の2曲がそうで、Prince の “Head” あたりを想起させる仕上がりです。ライブ映像である"ダイヤモンドの犬たち" は、特に必見のパフォーマンスを発揮しています。

   

バラード・シンガーとしても定評のある久保田利伸ですが、バラードの最高傑作はファンに一番人気の "Missing" ではありません。"Indigo Waltz '93" が最高傑作でしょう。この曲は当初、「Such A Funky Thang!」 に収録されていたのですが、「The Baddest II」 にも再録されています。「The Baddest II」 版の方が歌も演奏もよりソウルフルで、最高に色気のあるソウル・バラードに仕上がっています。ソウル色こそ出ていませんが、"Missing" も色褪せない名曲のひとつです。

   

"Indigo Waltz" を探していると、2007年に久保田利伸と Exile の Atushi が共演している動画がありました。Exile もいちおう R&B 系のビートを取り入れているグループですが、久保田の登場から20年が経った現在も、R&B 系シンガーのほとんどがポップスやロックの領域から依然として出ていないことが、Atsushi の歌を聞けばよく分かると思います(久保田に対するリスペクトの気持ちは伝わってきますけれど)。あと、歌番組で後ろの席に座っていた、松田聖子を泣かせたという "Missing" もありましたので、興味のあるひとはこちらの動画をご覧下さい。

今回は、「Such A Funky Thang!」('88) の収録曲を中心に紹介したわけですが、同作収録の "Dance If You Want It" は、先に紹介した "You Were Mine" と同系統の曲ながら、ブラックな音使いが格段に増しています。このアルバムは初めて海外レコーディングを行った作品で、自分のやりたいことを次々と実現させていた一番の充実期と言えるでしょう。

続いて、最も久保田らしい曲を紹介しておきます。ブラック・ミュージックのエッセンスのひとつである、ファンキーという感覚を日本に持ち込みたいと考えていた久保田利伸にとって、この "TAWAWAヒットパレード"('87/「The Baddest」 収録) という曲は、会心の出来だったのではないかと思います。トシちゃんがダンスで乱入するなど最高に楽しい雰囲気で、なんというか良い時代だったことを感じさせる映像です(笑)

   

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by bigflag | 2010-04-30 00:02 | ・久保田利伸を語る | Comments(2)  

Such A Funky Thang! -久保田利伸を語る- Vol.2

久保田利伸にはデビュー前、田原俊彦などへ曲を提供していた時期がありました。そこでですね、久保田は "It's BAD"('85) という曲で、アイドルのトシちゃんにラップさせるという荒業をやってのけております(笑)。左下がトシちゃんバージョンで、右下が久保田によるセルフカバー・バージョンになりますが、同じ曲とは思えないほどノリが違います。この黒いノリを完璧に出すことができたのが、日本の音楽シーンにおける久保田利伸の革新性だったわけです。僕は世代的にリアルタイムではないので、久保田特集をやろうと思ってから、この映像を初めて見たんですけど、久保田利伸のパフォーマーとしての革新性がこれほど分り易く出ている映像は他にないと思います。

   

トシちゃんを実験台にして(笑)、自身の楽曲へにラップを取り入れた久保田利伸は、1986年のセカンド・シングル "TIMEシャワーに射たれて"(「The Baddest」 収録) という、"It's BAD" の後継といえる曲をリリースしています。これがまた、ゴスペルから始まって、ファンクへと急転し、すぐさまラップをかますという非常に挑戦的な曲。しかも、サビのメロディはシティ・ポップ調というデタラメな組み合わせ(笑)。パフォーマンス含め、表現衝動が止まらないという感じです。あまりファンクしてませんが、右下に貼った "You Were Mine"('88/「The Baddest」 収録) もダンサブルな名曲です。

   

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by bigflag | 2010-04-28 00:01 | ・久保田利伸を語る | Comments(2)  

Such A Funky Thang! -久保田利伸を語る- Vol.1

僕の音楽ライフに大きな影響を与えてくれた、久保田利伸について今日から紹介していこうと思います (しかし、このブログを読んでくれているひとの中に、そんなひとはいるんだろうか・・・)。ただ、いつもとは趣向を変えて、アルバム毎にではなく、曲毎に紹介していきます。これには理由が2つあって、ひとつは、久保田利伸の作品は曲毎のクオリティに落差がけっこうあって、これが好きというアルバムがあまりないこと。もうひとつは、映像を交えて紹介するのが良いと思っているためです。

久保田利伸を紹介する上でまず押さえておきたいのは、久保田は現在進行形で流行っているブラック・ミュージックが好き、という非常にミーハーというか無邪気な性格の持ち主だということです。世間的に久保田利伸といえば、未だに "流星のサドル"、"Missing"、"LA・LA・LA LOVE SONG" の3曲のようですが、やはりソウルやファンクの影響をダイレクトにアウトプットした曲の方が断然面白いと思います。

少し話は逸れますが、日本のポップ・フィールドでファンクをやるミュージシャンは昔も今も非常に希少な人種です。僕も全部を知るわけではありませんが、有名どころだと、山下達郎、江戸アケミ(JAGATARA)、米米クラブ(カールスモーキー石井)、岡村靖幸、Flying Kids(浜崎貴司)、スガシカオ、平井堅といったところでしょうか。こうやって並べて見るとですね、これでもかというくらいのヒネクレ者が揃っております(笑)

そんな中で、久保田利伸の無邪気さは明らかに異質です。そして、その無邪気さとは、すなわち、ブラック・ミュージックに屈託なくかぶれることが出来るということです。音楽的にみても、下地にロックやフォークが染み付いている上記のミュージシャンらと比べ、圧倒的にロックやフォークの要素が薄いことが特徴です。突然、"大きな古時計" を歌うこともありません(笑)

左下に貼った L.T.D の "Kickin' Back" をカバーした映像('88)を見ると、完全になりきっているのが分かると思います。久保田のファンキーな動きと顔芸に注目して見て下さい(笑)。では、続いてヒネクレ者の曲を聞いてみましょう。右下の動画は、スガシカオの "Thank You"('03) という曲。えーとですね、歌の冒頭から 「ねえ、あした死んでしまおうかしら」 とか言ってます(笑)

   

さらに紹介しますと、左下がみんな大好き岡村ちゃんこと岡村靖幸の "どぉなっちゃってんだよ"('90) で、右下が米米クラブの "Sure Dance"('87) です。カールスモーキー石井の方は演技がかっていますが、岡村ちゃんは本当に目がどぉかなっちゃってます(笑)。これらの映像を見れば分かるように、ロックの洗礼を強烈に受けたミュージシャン (特にヴォーカリスト) は、シャーマニックな存在になることが多く、岡村ちゃんや、ここでは紹介しませんでしたが、JAGATARAの江戸アケミはその典型的な存在でしょう。

反対に、ロックの洗礼をさほど受けていない(だろう)久保田利伸の場合は、シャーマニックな要素は皆無で、あくまでもエンターティナーだということが、上の映像を見ただけでも分かると思います。あと、スガシカオはカリスマ願望があるものの、テレがあって成りきれない感じでしょうか。久保田利伸はといえば、カリスマ願望も全く持っていないと思います。

   

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by bigflag | 2010-04-26 00:34 | ・久保田利伸を語る | Comments(0)