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カテゴリ:・マンガ( 16 )

 

2015年の漫画ベスト10

2015年の漫画ベストです。順不同で、作者の名前順になっております。

1. 相田裕 「1518」 (小学館 / スピリッツ / 2巻)

高校の生徒会を舞台にした青春群像劇。人間兵器という特殊な登場人物を描いていた GUNSLINGER GIRL とは違い、至ってフツーの高校生たちを丹念に描いている。物語のフックになってる生徒会長がいい。格好良いパイセンって素晴らしい。

2. 葦原大介 「ワールドトリガー」 (集英社 / 週刊少年ジャンプ / 13巻)

異世界からの侵略者・ネイバーと防衛組織・ボーダーの戦いを描くSFアクション。持たざるものが主人公ってのが今っぽい。いま一番面白い少年マンガ。

3. いくえみ綾 「あなたのことはそれほど」 (祥伝社 / FEEL YOUNG / 3巻)

既婚者の女性が小学校の頃から好きだった同級生と再会し不倫関係に。W不倫ものなんだけど、いくえみ綾の特有の平熱感が相手への執着を際立たせていて怖い。G線上のあなたと私、太陽が見ている(かもしれないから)、私・空・あなた・私、と精力的に連載中。すごい。

4. 石塚真一 「BLUE GIANT」 (小学館 / ビッグコミック / 7巻)

世界一のサックス奏者になる。この愚直で真っ直ぐな思いに突き動かされた、高校3年生の宮本大の日常の積み重ねを描く。上京後、いよいよグループを結成しライブ活動が始まっている。いま一番熱い音楽マンガ。

5. うめ 「スティーブズ」 (小学館 / スペリオール / 3巻)

スティーブ・ジョブズとスティーブ・ウォズニアック、2人のスティーブの若かりし頃を描いた伝記もの。これまで特にジョブズに興味を持つことなく生きてきたので、歴史的な正しさは分からないけど、青春群像劇として単純に面白い。

6. 沙村広明 「波よ聞いてくれ」 (講談社 / アフタヌーン / 1巻)

業界人の中年男性にダマされ、ワケも分からずラジオDJデビューすることになる、アラサー女子の物語。あまりにテンポの良い会話劇が秀逸。無論、この会話劇があるからこそ、ラジオDJとしての才能を主人公に期待したくなるわけで期待感しかない。

7. 都留泰作 「ムシヌユン」 (小学館 / スペリオール / 2巻)

与那瀬島で謎の昆虫を採取しようとしたところを噛みつかれて体内に寄生され、チンコが異形化。主人公がますます性欲に取り憑かれる中で、地球外生命の侵略に対抗する国家レベルの話が交錯して、訳の分からなさに拍車がかかるが、とにかく見逃せない。


8. 東村アキコ 「かくかくしかじか」 (集英社 / Cocohana / 全5巻)

祝完結! 最終巻の日高先生の表紙を見ただけで涙腺が緩む。話の中で、絵画教室の生徒を指導する下りが出てくるんだけど、長所や短所など他者の突出した部分をパッと見抜く眼力は、やっぱタダモンじゃないなと。上杉謙信は女性説を描く新連載 「雪花の虎」、「東京タラレバ娘」 も楽しみな連載。

9. 松浦だるま 「累」 (講談社 / イブニング / 7巻)

母親は伝説の女優。娘の累(かさね)は、母とは似ても似つかない醜い顔だが演技力は母ゆずり。そんな彼女に、母親が遺した1本の口紅。それは他者の顔を奪うことが出来るという謎の力を持つ口紅だった。陽の当たる場所を渇望する話だが、背負わされた業と自ら背負った業の大きさに、読んでるこちらが押しつぶされそうになる。いま最もスリリングなマンガ。

10. ヤマザキマリ / とり・みき 「プリニウス」 (新潮社 / 新潮45 / 3巻)

「博物誌」 を著した古代ローマの博物学者、プリニウスを虚実を織り交ぜて描く歴史伝奇ロマン。ヤマザキマリがネームと人物画、とり・みきが背景・仕上げを担当してるそうなんだけど、とり・みきの背景がすごくて、とにかく妖しい説得力があって引き込まれる。


その他、連載中のものだと、あだち充 「MIX」、今井哲也 「アリスと蔵六」、羽海野チカ 「3月のライオン」、遠藤浩輝 「オールラウンダー廻」、オノナツメ 「ACCA13区監察課」、くらもちふさこ 「花に染む」、島本和彦 「アオイホノオ」、中島三千恒 「軍靴のバルツァー」、三宅乱丈 「イムリ」、吉田秋生 「海街 diary」 あたりは鉄板ですね。娘の家出、こいいじ、淡島百景と志村貴子さんも絶好調。鳥飼茜の 「先生の白い嘘」、おかざき真里の 「阿・吽」 あたりは加速中。

祝完結は、河合克敏の 「とめはねっ!」 くらいかな。
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by bigflag | 2016-01-12 00:20 | ・マンガ | Comments(0)  

2014年の漫画ベスト10

2014年の漫画ベストです。これ更新してなかった2014年のベストになります(いまごろw)。順不同で、作者の名前順になっております。巻数は2014年12月末時点にしてます。2015年のベストも更新予定。

1. いがらしみきお 「羊の木」 (講談社 / イブニング / 全5巻)

祝完結! 原作は山上たつひこ。刑期を終えた元受刑者を地方都市へ移住させる政府の極秘更正事業の舞台となった魚深市を舞台とする物語。元受刑者たちの存在が日常を徐々に歪めて行く描写が狂気的であり喜劇的でもあり。

2. いくえみ綾 「G線上のあなたと私」 (集英社 / マーガレット / 1巻)

寿退職の当日に婚約破棄され、フラフラと立ち寄ったCDショップで聞いたG線上のアリア。この曲を弾いてみたいと通い始めたバイオリン教室。そこで出会った初心者3名と講師を巡る群像劇。地味な物語だが、相変わらずの安定感。


3. 石塚真一 「BLUE GIANT」 (小学館 / ビッグコミック / 4巻)

世界一のサックス奏者になる。この愚直で真っ直ぐな思いに突き動かされた、高校3年生の宮本大の日常の積み重ねを描く。物語は故郷の仙台からいよいよ上京へ。いま一番熱い音楽マンガ。

4. 押見修造 「惡の華」 (講談社 / 別冊少年マガジン / 全11巻)

祝完結! 春日くんの思春期の病もついに決着。仲村さんは思春期云々ではなくて、本当に病気だったような気もしましたが。。。

5. オノナツメ 「ACCA13区監察課」 (スクウェア・エニックス / ビッグガンガン / 2巻)

13区に分かれた世界を統治する巨大組織ACCA。組織の監察課の副課長であるジーン・オータスは、組織内の権力闘争に巻き込まれていく。

6. 志村貴子 「娘の家出」 (集英社 / ジャンプ改 / 1巻)

再婚した母。離婚して以来、「彼氏」と暮らす父。そんな家族に囲まれて生活する、女子高生のまゆこを取り巻く群像劇。こういう思春期の群像劇を描かせたらナンバーワンの作家。絵はいつ見ても毛先まで麗しい。

7. 鳥飼茜 「先生の白い嘘」 (講談社 / 月刊モーニング / 2巻)

24歳の高校教師、原美鈴が主人公。こじらせた女と男が描かれる。友人である美奈子から結婚報告を受けるが、その相手・早藤は美鈴のセフレでもある。男のこじらせ方にリアリティはないが、これほど戦慄させらる登場人物はそういない。過去作 「おはようおかえり」 もオススメ。

8. 都留泰作 「ムシヌユン」 (小学館 / スペリオール / 1巻)

ムシヌユとは虫の世の意味で、ンに意味はないそう。虫博士を夢見る上原秋人は、大学院入試に挑戦するも失敗続きで既に27歳。昆虫研究に没頭しすぎて社会性は皆無。与那瀬島へ帰郷後、謎の昆虫を採取しようと指を出したところを噛みつかれ、体内に寄生されると、チンコが異形化。今のとこ謎しかない。表紙もヤバいw

9. 東村アキコ 「東京タラレバ娘」 (講談社 / Kiss / 1巻)

男にタラレバばかり言ってたら アラサーになってしまった女子たちの物語。自身の周囲のひとをモデルにしていると思うんだけど、相変わらず身内ネタを描かせたら、ネタに消化する腕っぷしはすごいなと。このひとは、ネタにしているだけで、啓蒙したいわけじゃない。

10. 山下ユタカ 「ラチェット・シティ」 (エンターブレイン / ビーム / 全2巻)

「ガガガガ 暴虐外道無法地帯」 の山下ユタカによる、伝説のバイク・ヤマハXJ(ペケジェー)を巡るバイオレンスアクション。
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by bigflag | 2015-12-31 17:06 | ・マンガ | Comments(0)  

2013年の漫画ベスト10

2013年の漫画ベストです。順不同で、作者の名前順になっております。

1. 今井哲也 「アリスと蔵六」 (徳間書店 / COMICリュウ / 2巻)

超能力を持つ少女が軟禁されていた研究所から脱出し、頑固なじいさんと出会う。真っ当さを担保するのは、もはや真っ直ぐな少年ではなく、頑固なじいさんになるとは。じいさん・ミーツ・ガール(笑)。国家機密のプロジェクトとの絡みなど、読みどころ満載。

2. 榎屋克優 「日々ロック」 (集英社 / ヤングジャンプ / 5巻)

いじめられっ子・日々沼拓郎が、バンドを組み、ロックスターを目指す音楽マンガ。バンド名は "ザ・ロックンロールブラザーズ" と超絶にダサいが(笑)、転がり続ける登場人物たちによる、胸を焦がす熱い思いを十二分に味わえる。

3. 大今良時 「聲の形」 (講談社 / 週刊少年マガジン / 2巻)

聴覚障害を持つ女の子・西宮硝子との出会いが、ひとりの少年・石田将也の運命を変える。高校生となり、硝子への贖罪を願う将也は過去と向き合うことを決意する。スレ違い、ときに交わる心や思いを丁寧に描く。涙腺に来ます。

4. 奥田亜紀子 「ぷらせぼくらぶ」 (小学館 / IKKI / 全1巻)

女子中学生の些細な日々を描いた連作。大橋裕之の 「シティライツ」 でトーンを担当していたというエピソードを知って手にとったんですけど、思春期の微妙な心の揺れや歪みへの視点が絶妙です。作者の優しいまなざしに救われます。

5. きらたかし 「ケッチン」 (講談社 / ヤングマガジン / 全15巻)

祝完結! 幼馴染3人を中心とした青春物語も遂に完結。きらたかしのマンガに登場する人物は皆、日本のどこかで生活しているんじゃないかと思わせる、リアリティーがあり、生活の息吹を感じる。こうした話って地味なんだけど、でもグッと来る。

6. 島本和彦 「アオイホノオ」 (小学館 / ゲッサン / 11巻)

1980年代初頭、大阪の芸術大学が舞台で漫画家を目指す焔燃(ホノオモユル)が主人公。庵野秀明や岡田斗司夫といった実在の人物が登場する、ノンフィクションとフィクションを交えた自伝的まんが道。元祖オタク世代の熱がこもってます(笑)

7. 志村貴子 「放浪息子」 (エンターブレイン / コミックビーム / 全15巻)

祝完結! 二鳥くんの主人公らしい鋼鉄のような意志の強さには圧倒されっぱなしだったけど、複雑すぎる二鳥くんを受け入れる安那ちゃんの度量の深さも見逃せない。また、傑作となった裏側には、高槻さんの壮大で美しい失恋があったことも忘れてはいけないでしょう。

8. 東村アキコ 「かくかくしかじか」 (集英社 / Cocohana / 3巻)

作者の自伝。高校時代より通い始めた絵画教室の先生とのエピソードを中心に、リリカルな描写を重ねて描いている。「メロポンだし!」 には置いてけぼりを食ってるけど、これと 「海月姫」 は好き。後書きなどに書かれる、このひとの私生活ネタはホント面白い。

9. 藤子不二雄A 「愛...しりそめし頃に...」 (小学館 / ビッグコミックオリジナル増 / 全12巻)

祝完結! 「まんが道」 から数えると、なんと足掛け44年!! なんだけど、割とあっさりした内容で、それは多分、作者の性格なんだろうなと(笑)。淡々とした日常描写の積み重ねが生む妙味のようなものが好きでした。

10. 山崎紗也夏 「サイレーン」 (講談社 / モーニング / 2巻)

事件の初動捜査を行う、機動捜査隊(通称:キソウ)の男女刑事2人が主人公の警察サスペンス。過去、「マイナス」 や 「フローズン」、「東京家族」 といった傑作を書いてきたが、久しぶりの当たり作となりそう。オンナを書かせたら流石です。猪熊さん好きだわー(笑)


その他、連載中のものだと、アダチケイジ 「グラゼニ」、あだち充 「MIX」、新川直司 「四月は君の嘘」、諫山創 「進撃の巨人」、羽海野チカ 「3月のライオン」、遠藤浩輝 「オールラウンダー廻」、くらもちふさこ 「花に染む」、中島三千恒 「軍靴のバルツァー」、三宅乱丈 「イムリ」、吉田秋生 「海街 diary」 あたりは鉄板ですね。

連載が終わったものだと、いくえみ綾 「トーチソング・エコロジー」 はつつがなく。西餅 「犬神もっこす」 は大団円?(笑)。細野不二彦 「電波の城」 は最終回を終えたけど、加筆修正はあるのか。打ち切りだったのかなー、あの終わり方は。。。あとは、描き下ろしで、吾妻ひでお 「失踪日記2 アル中病棟」 も外せない。

新連載だと、荒川弘が 「アルスラーン戦記」 を描き始めたのには驚きました。田中芳樹の原作は、中学生のとき、授業中に読んでました(笑)。ウィキペディア見たら、まだ完結していない?! 王都奪還までの第一部までを描くんでしょうか。記憶も曖昧ですが、「旌旗流転」 と題された9巻までは読んでたと思います。しかし、荒川さん、こないだ出産もニュースになってたし、超人すぎるっ!!
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by bigflag | 2014-02-22 23:45 | ・マンガ | Comments(0)  

2012年の漫画ベスト10

今更すぎますが(笑)、2012年の漫画ベストです。やっと生活が落ち着きました... 順不同で、作者の名前順になっております。

1. 相田裕 「GUNSLINGER GIRL」(メディアワークス / 電撃大王 / 全15巻)

祝完結! 近未来のイタリアを舞台に、対テロ機関・社会福祉公社と、テロリスト集団・五共和国派との戦いを描いた作品。対テロ機関の戦闘員が、改造された少女たちというのは、いかにもな設定だが、徐々に深度を増して確かな傑作に。

2. あだち充 「MIX」(小学館 / ゲッサン / 2巻)

同作者の名作 「タッチ」 で舞台となった、明星学園・野球部が再び。主人公は、同年同月同日に生まれた血の繋がらない義理の兄弟と一つ年下の妹。過去の財産(西村勇!w)を上手く使い、あだち充節が冴える。小ネタも含め楽しい。

3. いくえみ綾 「トーチソング・エコロジー」(幻冬舎 / スピカ / 2巻)

売れない役者・清武迪(ススム)を中心とした作者得意の群像劇。迪にしか見えない少女の幽霊?をアクセントにして、柔らい筆致で描かれる物語。同系統の 「潔く柔く」 が傑作だっただけに期待大。

4. 押見修造 「惡の華」(講談社 / 別冊少年マガジン / 7巻)

グロテスクなアニメ版も話題となってますがw、マンガは高校生編に突入。高校生編のヒロイン・常盤さんがあまりにもカワイ過ぎる! もうね、童貞根暗男子・理想の女の子ですよ。常盤さんを描く作者の童貞力がハンパねえ!!

5. さそうあきら 「ミュジコフィリア」(双葉社 / アクション / 全5巻)

祝完結!(は2013年) 「神童」、「マエストロ」 と音楽を題材にしたマンガを得意にしている作者だが、本作も期待に違わぬ出来。登場人物たちが凄い音楽を演ってんだぞって描こうとする、音楽マンガを描くときに陥りがちな罠にハマらず、音楽を演奏すること聴くことの豊かさを巧みに描く。

6. 中島三千恒 「軍靴のバルツァー」(新潮社 / バンチ / 4巻)

舞台は架空の19世紀・帝国主義時代。同盟国バーゼルラントの軍政改革を指令された軍事大国ヴァイセンのバルツァー少佐を主人公にした西洋軍記もの。軍隊/戦闘描写や時代背景が非常に丁寧に描かれていて、軍記ものに馴染みがなくても、これはハマる。

7. 西餅 「犬神もっこす」(講談社 / モーニング / 4巻)

大学の演劇研究会に入部した、喜怒哀楽が著しく乏しい主人公を中心とした部活コメディ。周囲の奇人変人の登場人物たちが、主人公を生温かくサポートw。変化球ではあるけれど、要約すると、犬神くんの自分探しの旅ってとこでしょうか。

8. 西木田景志 + 蔵石ユウ 「我妻さんは俺のヨメ」(講談社 / 週刊少年マガジン / 5巻)
夢の中で10年後の未来へタイムスリップする能力に目覚めた、平凡な男子高校生・青島が見たのは、学校一の美少女・我妻さんとの結婚生活だった。我妻さんとの結婚を現実とするためにアレコレ空回る!! 級友の小松を中心に結成された、非モテ男子生徒たちによる秘密結社、DX団の活動が最高に下らないw

9. 水口鷹志 + 橙乃ままれ 「放課後のトラットリア」(ほるぷ出版 / メテオ / 1巻)
夏合宿の最中、異世界へと転移してしまった料理研究部員の女子高生四人組によるSFクッキングマンガ。アニメ 「まおゆう 魔王勇者」 の橙乃ままれが原作ということなので、秀逸なマクロ視点で展開される物語になってくはず。今後が楽しみ。

10. ゆうきまさみ 「鉄腕バーディー EVOLUTION」(小学館 / スピリッツ / 全13巻)
祝完結! ヤンサン掲載時の単行本も含めると全33巻。足掛け10年の連載も最後は打ち切りで終幕。バタバタながらも、それなりに畳んでくれたのが救いか。描きたいこと全部描こうとしすぎたのが遠因か。お疲れさまでした。


その他、連載中のものだと、諫山創 「進撃の巨人」、遠藤浩輝 「オールラウンダー廻」、きらたかし 「ケッチン」、志村貴子 「放浪息子」、平野耕太 「ドリフターズ」、三宅乱丈 「イムリ」、吉田秋生 「海街 diary」 あたりは鉄板ですかねー。
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by bigflag | 2013-05-13 01:21 | ・マンガ | Comments(0)  

2011年の漫画ベスト10

順不同で、作者の名前順です。

1. アダチケイジ 「グラゼニ」(講談社 / モーニング / 3巻)

原作は森高夕次。プロ野球におけるシビアなヒエラルキーについて、年俸の格差をダシにして描いた野球マンガ。連載当初こそ年俸格差というフックに頼っていたが、週間連載に移行する前後くらいからは、年俸の格差の裏に潜む悲喜こもごもを濃密に描写するようになり、見事にテイクオフ!!

2. 新川直司 「四月は君の嘘」(講談社 / 月刊少年マガジン / 2巻)

元・神童ピアニストの男子中学生が主人公。同い年のヴァイオリニストのヒロインとの出会いがきっかけで、再びピアノと向き合い始める音楽もの。前作「さよならフットボール」でもそうだったけど、内気な男子が元気な女の子にフックアップされるという構図。つまり、アゲマンの話です(笑)。「3月のライオン」が好きなひとは是非。

3. 荒川弘 「銀の匙」(小学館 / 週刊少年サンデー / 2巻)

農業高校を舞台にした酪農青春もの。作者の実家が酪農してるだけあって、日々の労働の描写がとてもリアルで、「鋼の錬金術師」のオートメール整備のシーンなんかがデジャヴする。働くひとを描くのが好きなんでしょうね。日々よく悩みよく働く。とても豊かなことだと思います。

4. 荒木飛呂彦 「スティール・ボール・ラン」(集英社 / ウルトラジャンプ / 全24巻)
祝完結! 凡人には何が起こっているのか理解できないシーンもあるけれど、登場人物たち全員が自分に課せられた運命/宿命を乗り越えていこうとする姿に相変わらずブレはない。青年が大人の男になるという点では、第一部以来の成長っぷりだったと思う。第8部「ジョジョリオン」も楽しみ。

5. 今井哲也 「ぼくらのよあけ」(講談社 / アフタヌーン / 全2巻)

西暦2038年の日本が舞台。28年前に地球に落下した人工知能を宇宙へ返そうとする少年少女たちの話。未来の話なんだけど、"あの日あの夏"というノスタルジーを喚起させる仕掛け(団地とか)も十分で、オトナ向けのジュブナイルですね。こういう話やっぱ好きです。

6. 太田モアレ 「鉄風」(講談社 / good! アフタヌーン / 4巻)

主人公は身体能力抜群の女子高生・石堂夏央。帰国子女・馬渡ゆず子との出会いがきっかけで、総合格闘技の世界に足を踏み入れる。凡人の気持ちが分からない天才というスタンスで主人公が描かれてるんだけど、ゆず子の方がよっぽど天才だろってな内容に(笑)。ここからの展開が楽しみ。

7. 平野耕太 「ドリフターズ」(少年画報社 / ヤングキングアワーズ / 2巻)

歴史上の人物がベルセルク的な異世界に迷い込み、そこで合戦を始めるという国盗り物語。主人公(当主)は島津豊久。参謀は織田信長。禍々しい世界観と加速感のある戦闘シーンが非常にスリリング。いま一番面白いマンガのひとつ。

8. 安彦良和 「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」(角川書店 / ガンダムエース / 全23巻)
祝完結! 個人的には、「シャア・セイラ編」に始まる一年戦争開戦前史など政治背景を丹念に描いたところが嬉しい驚き。一方、ア・バオア・クーでのアルテイシアの反乱は不必要だったのではなど複雑な思いもあったり。ではありますが(笑)、十年余もう十二分に堪能させていただきました。

9. 山口貴由 「エクゾスカル零」(秋田書店 / チャンピオンRED / 1巻)

「覚悟のススメ」の続編。主人公は前作と同じ葉隠覚悟。とはいえ、物語の価値観は、「シグルイ」で見せたものと地続きの空気感。山口貴由という漫画家の集大成となるのか。

10. 山田穣 「がらくたストリート」(幻冬舎 / 月刊BIRZ / 2巻)

3年ぶりの新刊。小学生を中心とした登場人物たちによる日常系コメディ。なんだけど、宇宙人やら精霊などフツーでないものが、登場人物たちと普通に絡んで(会話して)いる、なんとも不思議で緩い世界観が楽しい。主人公であるリントの無敵っぷりも乙。マニアックなネタが放り込まれているが、マニアックな知識がなくても問題なし。


◆復刊◆

・藤子・F・不二雄 「チンプイ」(小学館 / 全2巻)

祝復刊! マール星の王子・ルルロフ殿下のお妃候補・春日エリちゃんとマール星人・チンプイによる、ちょっと不思議な日常コメディ。F先生の黄金パターンに外れなし。チンプイの造形のかわいさは、数あるF作品の中でも屈指!!


以前、ベストにあげたもので加速しているのは、細野不二彦の「電波の城」。聖レムリア教団事件がいよいよ解明されようとしていて非常にスリリングな展開。完結といえば、東村アキコの「ママはテンパリスト」。さよなら、ごっちゃん、楽しかったよ(笑)。最悪の出来事は、木村紺「からん」の打ち切り。もう本当に残念極まりない。思い出すだけで腹が立つ。
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by bigflag | 2012-01-30 01:14 | ・マンガ | Comments(2)  

2010年の漫画ベスト10

順不同で、作者の名前順です。

1. 新川直司 「さよならフットボール」(講談社 / マガジンイーノ / 全2巻)

主人公は、男子サッカー部に選手として所属する中3の女の子。男子とのフィジカル面の差が開いていくことへの焦燥感を、幼馴染みのいる相手チームとの試合(前からの練習含め)を通して、持ち前のテクニック/閃き/ど根性で克服する姿を鮮やかに描く。「ベッケンバウアーに出来て、私に出来ないってことはないわ」 は名言!!

2. 諫山創 「進撃の巨人」(講談社 / 別冊少年マガジン / 3巻)

巨大な防壁の中に暮らす人類と謎の巨人の攻防を描くSFマンガ。”人類絶滅の危機もの”とでも言うんですかね、好きなひとは好きなアレです(笑)。設定を思いついた勢いで書いている感じですけど、巻が進むにつれ、主役クラスの3人のキャラが立ってきて、ますます目が離せない展開。

3. 押見修造 「惡の華」(講談社 / 別冊少年マガジン / 2巻)

"クソムシが" と罵る女の子の表紙を見て、思わずジャケ買い。で、2巻の表紙は "変態なんかじゃ…ない"(笑)。いやー、素晴らしすぎるデザイン。よくぞGOサインを出したなと(笑)。好きな女の子の体操着を盗んだところを、同級生の女子に見られてしまった男子中学生の思春期モヤモヤ話。

4. 木村紺 「からん」(講談社 / アフタヌーン / 5巻)

京都の女子高柔道部が舞台。地元の有力者による権力闘争があることを匂わせる描写など、ただのスポーツもので終わることがなさそうなドロドロとしたスケール感もあり(笑)、情報量の多さに引き込まれる。ただ、主人公の女の子はほとんど狂言回し状態で、その上、分析癖のある人物のため、まったく可愛げがない(笑)

5. 都留泰作 「ナチュン」(講談社 / アフタヌーン / 全6巻)

祝完結! 事故で知能の低下した天才数学者が発表した 「イルカの映像」 を見た、とある青年が人口知能の作り方を閃き、その映像を解読するため、沖縄の離島へ渡りイルカの生態研究を始める、という近未来SFストーリー。正直、あんまり理解できてませんが、こういう訳の分からなさを味わうのは大好きです(笑)

6. 中村尚儁 「1/11 じゅういちぶんのいち」(集英社 / ジャンプSQ / 1巻)

サッカーをテーマにした短編の連作もの。短編とはいっても、安藤ソラという男の子を媒介にして、物語が組み立てられているので、群像劇と言った方が良いかも。サッカー漫画というよりは、瑞々しい青春ドラマ。僕はカメラに魅せられた女の子が好きですね(笑)

7. ひなきみわ 「miifa ミーファ」(講談社 / モーニング / 1巻)

ダメンズが寄ってくる自分について描いた、ちょっとエッチな4コマエッセイ。作者の実体験を元ネタにしたフィクションらしいですが、バイト先の祇園のママネタがやたら面白い(笑)。ちなみに、このマンガはダメ女の話ではなくって、ミーファのツッコミ芸を楽しむマンガだと思います。関西弁なのも個人的には親近感あり。

8. 三宅乱丈 「イムリ」(エンターブレイン / コミックビーム / 8巻)

2つの惑星における3種の民族による闘争を描くSF物語。最新刊から新章に入ったが、まだ逃亡劇の段階で、主人公のデュルクは未だに孤立無援の状態。連載があと何年かかろうが(あと5年はゆうにかかりそう)、最後までついていきます!! いま一番面白いマンガ。

9. 山口貴由 「シグルイ」(秋田書店 / チャンピオンRED / 全15巻)

祝完結! 南條範夫の残酷歴史小説 「駿河城御前試合」 を原作に、作者が輪をかけて残酷に美しく描いた剣豪物語。藤木源之助が伊良子清玄との再戦を申し渡される回(10巻)までのテンションは壮絶。原作を読んでいなかっただけに、ラストはショックだったが、タイトルがシグルイという以上、あの終わり以外はありえないか。

10. 羅川真里茂 「ましろのおと」(講談社 / 月刊少年マガジン / 2巻)

青森から東京へ上京してきた16歳の津軽三味線奏者・澤村雪が主人公。で、この主人公は、「しゃにむにGO」 でいうところの滝田留宇衣のような陰を感じさせるキャラで、留宇衣と同じく天才肌ながらもスランプ気味。まだ、序盤なので何とも言えないけど、期待値大。


その他、連載中のものだと、羽海野チカ 「三月のライオン」。 きらたかし 「けっちん」。 くらもちふさこ 「花に染む」(「駅から5分」 を衣替え)。 末次由紀 「ちはやふる」。 東村アキコ 「ママはテンパリスト」 ・ 「海月姫」(アニメも良かった!!)。 山田芳裕 「へうげもの」。 吉田秋生 「海街diary」 あたりは、高みで安定して面白い。

荒川弘 「鋼の錬金術師」、 いくえみ綾 「潔く柔く」、 黒田硫黄 「あたらしい朝」 は、祝完結!!
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by bigflag | 2011-01-19 12:06 | ・マンガ | Comments(2)  

2009年の漫画ベスト10

順不同で、作者の名前順です。

1. いくえみ綾 「潔く柔く」 (集英社 / Coockie / 11巻)

主人公・カンナを中心とした人間関係の輪に、いくつもの人間関係の輪が緩く重なり合う、オムニバス形式の群像劇。複数の人間による複数の視点によって、各登場人物の抱える悩みが優しく紐解かれていくさまは、もはやコミュニケーション曼荼羅。

2. 衿沢世衣子 「シンプルノットローファー」 (太田出版 / クイックジャパン / 全1巻)
女子高を舞台にした何気ない日常をユーモラスに描いた作品。この人の女性キャラは、作者の小ざっぱりした性格がすごく出ていて好き(つまり、そういうひとが好みなのですw)。女子高出身者って、けっこうそういう性格のひと、多い気がするなあ。

3. きらたかし 「ケッチン」 (講談社 / ヤングマガジン / 1巻)

中学卒業をきっかけに別々の進路をいくことになる、幼馴染3人を中心とした青春物語。きらたかしは内気なD.T.男子を描くのが本当に上手い。1巻にして早くも 「赤灯えれじぃ」 を凌ぐ傑作になりそうな予感。
4. 末次由紀 「ちはやふる」 (講談社 / BE LOVE / 7巻)

競技かるたを題材にした部活マンガ。各登場人物たちが競技かるたに魅せられるきっかけから、徐々にのめり込み努力していく過程がとても丁寧に、そして熱く描かれている。羽海野チカの 「3月のライオン」 とともに、いま読者を最も熱くさせるマンガ。

5. 東村アキコ 「ママはテンパリスト」 (集英社 / コーラス / 2巻)

作者の子育てマンガ。作者の父・健一に負けず劣らず、息子・ごっちゃんも強烈なキャラクターの持ち主。お気に入りは鬼の話。青山の青鬼に、赤坂の赤鬼にと最高すぎる(笑)。それはそうと、「ひまわりっ」 の最終回へ向かう暴走っぷりはすごかったなぁ。あと、「海月姫」 も期待通りの面白さ。

6. 細野不二彦 「電波の城」 (小学館 / スピリッツ / 9巻)

謎多きフリーのアナウンサー・天宮詩織がテレビ業界で成り上がっていく話。博識な作者らしい大小さまざまなネタを織り交ぜた、ケレン味のあるセリフ回しが楽しい。ヒロインの謎が少しずつ明かされるにつれ、ストーリーも加速中。

7. 堀尾省太 「刻刻」 (講談社 / モーニングツー / 2巻)

佑河家と宗教団体・真純実愛会に代々伝わる”止界術”を巡るサイキック・サスペンス。普通に過ごしていた家族が突如として、超能力バトルに飲み込まれてしまう怒涛の展開からは目を話せない。超能力は瞬間移動のようなオーソドックスなものから、スタンドのようなものまで幅広そうな感じでスリリング。

8. 柳沼行 「ふたつのスピカ」 (メディアファクトリー / フラッパー / 全16巻)

祝完結! 宇宙飛行士を目指す5人の高校生たちの成長を描くSFファンタジー。登場人物たちのとりとめのない気遣いから、時に過ぎるお節介まで、ひとコマひとコマに優しさと暖かさが溢れている作品で、もう絵を見るだけで涙腺が緩んでしまうほど(笑)。この作品でそれだけ涙しました。

9. 幸村誠 「ヴィンランド・サガ」 (講談社 / アフタヌーン / 8巻)

11世紀初頭のヴァイキングを描いた叙事詩。連載当初から楽しんで読んでいたが、クヌート覚醒以後のアシェラッドの生き様にはヤラれた。あれぞ漢(オトコ)ですよ。

10. 羅川真里茂 「しゃにむにGO」 (白泉社 / 花とゆめ / 全32巻)

祝完結! テニスを題材にした部活マンガ。主要な登場人物の中でも、とりわけ内面が丁寧に描かれていた留宇衣、ひなこ、駿の3人の造形は見事。途中何度もヤキモキさせられたけど(笑)。テニス漫画の金字塔!!


2009年に完結した作品といえば、やはり二ノ宮知子の 「のだめカンタービレ」 でしょうね。画面から音楽が聞こえてくるってことも大切だろうけど、この作品を読むと音楽を聞きたくなるってことが何よりも素晴らしいと思います。食わず嫌いだったクラシックも少しずつ手を出してる最中。あとは、惣本蒼の 「呪街」 も完結。最後のひとコマまで緊張が途絶えない傑作だった。

あと、不定期連載(イブニング)のため遅々として話が進まないが、松本剛 / 愛英史による 「しずかの山 -真実の山・アンナプルナ-」 も楽しみにしている作品のひとつ。
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by bigflag | 2010-02-02 00:51 | ・マンガ | Comments(2)  

2008年の漫画ベスト10

順不同で、作者の名前順です。

1. 荒川弘 「鋼の錬金術師」 (スクウェア・エニックス / 少年ガンガン / 21巻)

不覚にも今まで全く読んでいなかった作品。たまたま見たアニメがものすごい傑作でドハマリした結果、マンガも大人買い。最新刊で最終章に突入とあったが、どう決着させるのか楽しみ。アニメ版では錬金術というオカルティックな面を加速させて、等価交換の原則を血生臭い論理で着地させたけれど、原作はいかに?

2. 一色登希彦 / 小松左京 「日本沈没」 (小学館 / スピリッツ / 全15巻)

祝完結! 2008年に連載されていたマンガの中で、最もネームがキレていた作品のひとつ。天皇が勅語を下すシーンなんか、よく書くことが出来たなあ。まさにいま読まれるべきマンガ。作者のブログを読むと、最終巻は加筆もされるようなので非常に楽しみ。

3. 羽海野チカ 「3月のライオン」 (白泉社 / ヤングアニマル / 2巻)

17歳のプロ棋士と彼を取り巻く人々、主にとある3姉妹や師匠の家族、棋士仲間との交流を描いた青春もの。ハチクロで登場した美大生たちが、この物語では一人の少年の中に詰められている。2巻にして早くも 「ハチクロ」 を凌ぐ傑作になりそうな予感。

4. さそうあきら 「マエストロ」 (双葉社 / アクション / 全3巻)

祝完結! クラシックのオーケストラを描いた作品。人気の 「のだめカンタービレ」 と同じ題材です、と言って宣伝。主人公も同じ指揮者。ただし格好良い若者じゃなくて、ジジイだけど(笑)。でも、格好良いジジイやババアが出てくるマンガって、たいてい面白いんだよ。これもそう。ジジイとオケのメンバー各々とのぶっきらぼうな対話が丹念に描かれている。「神童」 を凌ぐ傑作!!!

5. 志村貴子 「放浪息子」 (エンターブレイン / コミックビーム / 8巻)

女の子になりたい少年の話。連載開始当初、小学生だった少年も中学生へと成長して思春期を迎え、自身の願望をいよいよ抑えられなくなりつつある。作者特有のフワッとしたタッチで描いているため、重い作品にはなっていないんだけど、重いテーマであるだけに、佳境へとさしかかりつつある連載からは一刻も目が離せない。

6. 菅原雅之 「暁星記」 (講談社 / モーニング / 全8巻)

祝完結! 昨年に続いての紹介。雑誌連載が打ち切られると、そのまま終わってしまうことがほとんどなのに、幸運にもこの作品は書き下ろし3冊を加えて無事に完結を迎えた。ロウエルとナズナが登場して以降の混沌とした展開は濃密だった。本音を言うなら、この奥深い物語をもっと楽しみたかったけれど。。。

7. 東村アキコ 「ひまわりっ 健一レジェンド」 (講談社 / モーニング / 9巻)

作者の自伝的要素を含んだフィクションで、マンガ家志望の主人公が周囲の親や仲間に振り回されまくるコメディ。父親の実話エピソードを主としていた最初の頃も面白かったけど、ウィング関先生の登場など上京してからはさらにヒートアップ中。いま一番笑える作品。連載作品すべて外れなし(基本的にはどれも同じノリなんだけどw)。

8. みなもと太郎 「風雲児たち」 (リイド社 / コミックトム / 全20巻)
           「風雲児たち 幕末編」 (リイド社 / COMIC乱 / 14巻)
ネットで話題になっているのをよく見かけたので購入したところ、これがとんでもなく面白くってすぐに大人買い。幕末の志士たちを描くために、関ヶ原の戦いまで遡って描いているんだけど、物事の点と点が繋がって線になる瞬間がバシバシある。歴史に限らず、そんな時に感じる快感ってたまらない!

9. 山下ユタカ 「暴虐外道無法地帯ガガガガ」 (講談社 / アフタヌーン / 4巻)
この作品の存在に気付いたときは、既に1巻が絶版状態だったので、読めずにいたんだけど、運よく中古で手に入れて続きも入手。読んで、連載中にこの作品を応援できなかったことを激しく後悔。未完だが、それでも読む価値がある。物語の舞台は、「AKIRA」 的な無法地帯 (SF的要素はなし)。そこで起こるアウトローたちの抗争がすさまじい速度で描かれている。

10. やまだないと 「ビアティチュード」 (講談社 / モーニング・ツー / 1巻)

ボーイズラブを軽く匂わせたトキワ荘フィクション。「まんが道」 が心のベストテン第一位の自分にとって、これは楽しすぎるお話。「まんが道」 とは違って、やはりドロっとしてますけど(笑)。たまにしか連載されないのでヤキモキしてしまう。やまだないとが、好きという人も苦手という人も必読!!!

◆その他◆
過去にベストにあげた作品では、三宅乱丈 「イムリ」、 山田芳裕 「へうげもの」、よしながふみの 「大奥」 は、かなり盛り上がってきてる。他に順調なのは、くらもちふさこ 「駅から5分」、吉田秋生 「海街 diary」、山口貴由 「シグルイ」、河合克敏 「とめはねっ!」 あたり。

少年ジャンプだと、新章になってからの 「ワンピース」 が面白い。前章は適当に流し読みしかしていなかったけど、毎週目が離せない展開になりつつある。里が壊滅状態に陥っている 「NARUTO」 からはさらに目が離せない。

新連載で期待したい作品は2つ。まずは、「皇国の守護者」 の伊藤悠がスピリッツで開始した 「シュトヘル」。もう一つは、昨年に大作 「EDEN」 を完結させた遠藤浩輝がイブニングで描き始めた 「オールラウンダー廻」。総合格闘技が好きだってことは、「EDEN」 における格闘シーンにも表れていたので非常に楽しみ(短編でも総合格闘技ものを書いてたし)。

おまけに続く・・・
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by bigflag | 2009-01-15 00:10 | ・マンガ | Comments(6)  

2007年の漫画ベスト10

作者の名前順に思いつくまま10作品。

1. あだち充 「クロスゲーム」 (小学館 / サンデー / 10巻)

主人公・樹多村光と月島家の4姉妹を中心とする野球マンガ。内容は相変わらずなんだけど、これまでの集大成といった感じ。次女・若葉を失った喪失感が物語を貫く。若葉とそっくりの滝川あかねの登場で、若葉の影がいっそう登場人物を覆っている今の展開は上手すぎ。あだちマンガに通底する 「夏の終わり」 が胸に染みる。

2. 河合克敏 「とめはねっ! 鈴里高校書道部」 (小学館 / Yサンデー / 2巻)
がっかり帰国子女(笑)の縁と柔道部のホープである結希。この二人が部員不足で廃部の危機にあった書道部に訳あって入部する、という学園書道コメディ。この作者の作品を読んだのは、柔道マンガの名作 「帯をギュッとね!」 以来だから、本当に久しぶりだけど、相変わらず緩い空気が良い。あと、才能の原石の見せ方も上手い。海老塚桜子が二人いる、という感じか。

3. くらもちふさこ 「駅から5分」 (集英社 / コーラス / 1巻)

東京のとある街を舞台に、その街で暮らす人々、その街を訪れる人々の物語。エピソードごとの書き分けも面白い。ただ、物語にまだそれほどの強度はないので、それはこれからどうなるかってところ。前作 「月のパルス」 ではその辺があまり上手くいかなかったので、やや心配ではあるけど。
4. 島田虎之介 「トロイメライ」 (青林工藝舎 / 全1巻)
様々な国の人達の人生が、ヴァルファールトという一台のピアノの運命と共に動き出す。複数の小さい物語が一つの大きな物語に収斂していく構成は過去作と同じ。その手法も好きなんだけど、シマトラの魅力はやはり歴史の捏造にある。ヴァルファールトにしても、本当にあるとしか思えない。また、それは濃密な物語を作る力でもあるわけで、登場人物たちがこれまでに生きてきた時間、これから過ごしていく時間について、想像する楽しみがある。人生の豊かさを感じさせてくれる作家。サッカーネタが多いのもツボ。

5. 菅原雅雪 「暁星記」 (講談社 / モーニング / 7巻)

高度な科学文明を失い、生物にとって過酷な環境と化した、かつて金星と呼ばれた惑星で生きる人類と生物を描いたハードなSF漫画。6巻刊行時に7巻で完結と予告されていて、あと一冊でどう話をたたむのか心配していたら、やっぱり終わらなかったし(笑)、それで本当に良かった。「指輪物語」 や 「風の谷のナウシカ」 が好きな人は是非。

6. 惣本蒼 「呪街」 (講談社 / アフタヌーン / 1巻)

人里から遠く離れ、地図にも載っていない場所、月ノ見村。そこは特殊な能力をもった人たちが暮らす国家の保護施設で、通称"呪街"。そこで繰り広げられるサイキック・バトル漫画。超能力につきもののトラウマ満載で、かなりヘビーだけど、ストーリーはますます加速中。

7. 都留泰作 「ナチュン」 (講談社 / アフタヌーン / 2巻)

事故で知能の低下した天才数学者が発表した 「イルカの映像」 を見た、とある青年が人口知能の作り方を閃き、その映像を解読するため、沖縄の離島へ渡りイルカの生態研究を始める、という近未来SFストーリー。なんだけど、今のところ離島生活の日常が延々と描かれ続けている(笑)。迷作になりそうな気がしないでもないけど、面白いことには変わりない。

8. 三宅乱丈 「イムリ」 (エンターブレイン / コミックビーム / 2巻)

異世界における呪者と軍人の権力闘争を中心に描くSF物語。いずれは種族間の争いへと発展するはずだが、被支配者たちはいかに支配種族の記憶・歴史の捏造に抗するのか。連載開始からスリリングな展開は続く。

9. 吉田秋生 「海街dialy 蝉時雨のやむ頃」 (小学館 / フラワーズ / 1巻)

鎌倉に住む姉妹を中心とした物語。「ラヴァーズ・キス」 との繋がりも。吉田秋生の日常ものは作りがすごく丁寧で、感情の機微がすごく細やか。土地の持つ記憶まで伝わってくる。名作間違いなし。

10. よしながふみ 「フラワー・オブ・ライフ」 (新書舘 / 全4巻)

白血病を完治し一年遅れの高校一年生になった花園を中心に描く学園もの。よしながふみは、登場人物に自分の置かれた現実の遠慮ない思い知らせる方法、それと同時に登場人物が自身の存在を肯定させる方法、これらをストーリーの中に落とし込むのが本当に上手だよなあ。やおいものド真ん中の作品は苦手なので読まないんだけど、これなら大丈夫(笑)。

◆復刊◆
・松本剛 「甘い水」 (講談社 / 全2巻)

北海道の道東を舞台とした少年と少女の恋物語。繰り返し読みたくても、なかなか手に取れないほど重い内容ではあるが、思春期の閉塞感を描いたものとしては最も優れた作品の一つ。舞台設定とタイトルが秀逸。タイトルにまつわるシーンは泣ける。合わせて復刊された 「すみれの花さく頃」 「北京的夏」 も必読。また絶版にならないうちに入手して欲しい。

◆その他◆
少年サンデーで連載中の西森博之による 「お茶にごす」 、ヤングアニマルで連載の始まった羽海野チカの 「三月のライオン」 も期待。「三月~」 は 「ハチミツとクローバー」 を凌ぐ傑作の予感。「NARUTO」 は瞳術バトルばかりになりそうで不安もあるが (自来也も死んじゃうし・泣)、今のところ毎週楽しい。残念だったのは、「皇国の守護者」 の打ち切り終了。これは最悪だったことのひとつ。
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by bigflag | 2008-01-12 19:56 | ・マンガ | Comments(4)  

岸本斉史 「NARUTO」

第二部の 「暁編」 が始まってから、毎週月曜日が待ち遠しい。第一部の丁寧な成長物語も好きだったんだけど、物語や戦闘シーンがどんどんと加速していて、ひと頃のドラゴンボールを連想させるほど。特に暁メンバーのグロテスクなほどに異形な姿が素晴らしい。

破滅へと突き進むサスケとその仲間に、俺の大好きなキン肉マンソルジャー(キン肉アタル!!!) のチームの影が見える(ような気がするw)。彼らには、ブロッケンJr、バッファローマン、アシュラマン、ザ・ニンジャ同様に、過酷な運命が待ち受けているのかもしれない。。。
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by bigflag | 2007-08-08 00:40 | ・マンガ | Comments(2)