<   2006年 02月 ( 17 )   > この月の画像一覧

 

ROVO 「Imago」 ('99)

ROVO は95年に結成された日本のロック・バンド (メンバー曰く 「ROVO はダンス・バンド」)。ロックとは言っても、クラブ・ミュージック通過後のプログレシッブ/ジャズ・ロックといった趣きの音。メンバーは、山本精一 (g)、 勝井祐二(el-vln)、 益子樹 (syn、prog)、 原田仁 (b)、芳垣安洋 (ds、perc)、 岡部洋一 (ds、perc)。 彼らに加えて、本作ではゲストに竹内直 (flute、bass clarinet) を迎えている。

トライバルなドラム、パーカッションとスペイシーなギター、バイオリン、シンセサイザーを中心に組み立てられた演奏は、まさに 「スペース・ロック」 「人力ドラムンベース」 「人力トランス」 など形容されるに相応しく、こちらの意識を飛ばしてくれる宇宙音楽。

さらにエコーを効かせるなど巧みなダブ処理を加えて、広がりのある音響を意識した音作りがなされている。ベースはリズム・セクションの一部でありつつ、低音を響かせることで得られる快楽も同時に追求しており、音響面で担う役割も大きい。M1~4 は、大気圏突破して宇宙遊泳、というイメージが沸いてくる強烈な音楽体験。M5・6 はサイケ色の強い曲で、他の楽器に対してのフルートやバスクラの浮き具合が異彩を放っている。(試聴
[PR]

by bigflag | 2006-02-26 22:53 | ・Experimental | Comments(2)  

Haki R. Madhubuti & Nation 「Medasi」 ('84)

詩人/作家/教育者であるハキ・R・バドゥブティが、African Liberation Arts Ensemble (ここでは Nation 名義) と組んでリリースしたジャズ・アルバム。発売は84年だが、録音は76~77年。 また、74年にも 「Rise Vision Comin」 というアルバムをリリースしている。

「スピリチュアル・ジャズ」 という何だかよく分からない曖昧な名称に最も近づいたアルバムのうちの一つ。アルト・サックスの強烈なブロウでアルバムの幕は上がる。ピアノやパーカッション、女性ボーカルもかなりアグレッシブ。全てが力強く躍動感に満ちている。そして、歯切れの良いハキのポエトリー・リーディング。それらが一体となって生まれるアフロ・スピリチュアリズム。M2 「Children」 はこのアルバムを象徴するような曲で、子供たちの不揃いなコーラスがとても印象的に残る。コーラスや演奏が猥雑ながらも流麗で、かつ M1 に負けず劣らずの昂揚感もあり、霊的な凄みを持つにまで至っている。

M3 と 4 では抑え目の演奏の中で、スウィンギーなあるいはラテンな演奏を一瞬入れることで、曲が持つ憂鬱さを和らげながらも、殺さずに聞き手の元へと届く。ラストの表題曲は全てをやり切れたためか、とても穏やかさに溢れた曲。ちなみに 「Medasi」 とは、ガーナ語で 「ありがとう」 を意味する言葉だそう。(試聴
[PR]

by bigflag | 2006-02-25 20:57 | ・Cross Over / Fusion | Comments(0)  

アジアカップ2007 一次予選 日本 vs インド

インドは攻撃のイメージを作るためのスパーリング・パートナーという感じだったので、
全く緊張感のない試合だったけれど、センスを感じさせるゴールをいくつか見ることが
出来たのは良かったかな。

久保と佐藤寿人のコンビネーションで奪った4点目。相手GKとの距離がない中で、
落ちついてループシュートを決めるあたり、さすが久保といったゴール。佐藤寿人の代表初
ゴールもシュートへの持っていき方が良かった。本人が好きだというインザーギのゴール
みたいだった。まあインドは日本のFWの動き出しにほとんど付いてこれてなかったけど。
長谷部も巻にゴールを奪われたとはいえw、初スタメンにしてはチームに溶け込んでいた。
小野はロングパスにいつものような精度はなかったけれど、チームの王様として君臨。

さて、ボスニア・ヘルツェゴビナ戦のメンバー招集は23人のようですが、
果たして誰がメンバーに選ばれるのか。ちょっと予想してみようと思います。

<FW>
久保◎、高原◎、柳沢◎、大黒◎
<MF>
中田英◎、中村◎、小野◎、稲本◎、小笠原◎、松井◎、福西◎、中田浩○、遠藤○、長谷部△
<WB/SB>
加地◎、三都主◎、駒野◎、村井○
<CB>
宮本◎、中澤◎、田中○、坪井○、茂庭○
<GK>
川口◎、下田◎

○△のうち2人が抜落か・・・
[PR]

by bigflag | 2006-02-23 00:01 | ・サッカー / 日本代表 | Comments(0)  

Pixies 「Doolittle」 ('89)

ピクシーズはブラック・フランシスことチャールズ・トンプソンを中心にして、86年に結成されたアメリカの4人組のロックバンド。ニルヴァーナのカート・コバーン、レディオヘッドのトム・ヨーク、ウィーザーのリヴァース・クオモ。日本ではナンバーガールの向井秀徳、といった90年代を代表するミュージシャンに多大な影響を与えたバンドとしても知られている。このアルバムは彼らの 2nd アルバム。スローイング・ミュージズを手がけたことで知られているジル・ノートンがプロデュース。ちなみに 1st 「Surfer Rosa」 のプロデュースはスティーヴ・アルビニ。

ピクシーズというバンドに、なぜこうも魅かれてしまうのか。端的に言ってしまえば、ピクシーズは信頼できる。この一言に尽きる。身を委ねてしまえるほどにポップなメロディ。おどけながら唸るというアンビバレンツな魅力に溢れるカッコ良すぎるギター。しかし、そんなポップなメロディやカッコよさを台なしにしてしまう様々な声。ブラック・フランシスのギターのノイズすら圧倒する叫び声、甲高い妙ちくりんな声、色気の全くないウィスパー・ボイスなどを音程かまわずに使い分ける。もう一人のボーカル・キムの怠惰な声。そして、そんな2人のうまくないコーラス。思いついたものを適当に挙げてみたが、これはどういうことなのか。それはつまり、ピクシーズには相反する要素を自然に同居させ、さらに (良い意味で) ケミストリーを起こすことが出来るバンドだということ。

暑苦しくって、いかがわしくって、鬱陶しくって、かっこよくって、下らなくって、切なくって、ださくって。。。スタイリッシュさとセクシャリティ、この2つ以外ならピクシーズには何でもある。M1 「Debaser」 は、聞けば即名盤が確定するほどの名曲。M3 「Wave Of Mutilation」 は泣きが入るほど良いし、M5 「Here Comes Your Man」 はポップサイドが前面に出た名曲。まあ全曲、いや全アルバムが必聴。なんつーか好き過ぎるバンドです。(試聴
[PR]

by bigflag | 2006-02-22 00:53 | ・Rock / Folk | Comments(4)  

blue ('03 日本)

監督 : 安藤尋
原作 : 魚喃キリコ (なななんキリコ)
出演 : 市川実日子 (桐島カヤ子)、 小西真奈美 (遠藤雅美)、 今宿麻美 (中野美恵子)

新潟の女子高を舞台に、高校生2人の繊細に揺れる心を描く。

原作が手元にないので記憶が曖昧だけど、桐島がコンパで知り合った男とラブホに行くタイミングが明らかにおかしい。桐島は遠藤が処女でないことを知ってから、遠藤に近づきたいがために、好きでもない男とラブホに行くはずなんだけど、遠藤が処女でないと知る前にラブホに行ってる。これは原作を変える変えない、という以前の問題じゃないのか。監督の意図が全く分かんない。編集を間違えたんやろか??? 市川美日子と商店街を抜けたところからラストまでのシーンが◎!!! あと、女の子が名字で呼び合っているのを聞くと (もちろん呼び捨てで)、なんだか良いな~と思います・笑

[PR]

by bigflag | 2006-02-20 21:41 | ・映画 - 日本 | Comments(4)  

R-1ぐらんぷり 2006

M-1に比べると、なんだか緩い雰囲気。だから 「ぐらんぷり」 が平仮名なんやろか。
個人的には博多華丸、バカリズム、岸学がベスト3でした。

<優勝>博多華丸 (博多華丸・大吉)・・・450
児玉清 (アタック25の司会の人) の研究発表。完成度は浅越ゴエとともに一番高かった。
見慣れてない分、こっちは素直に楽しめた。物真似の見せ方の新しさもある。納得の優勝。

<2位>あべこうじ・・・438
う~ん、全然面白さが分からん。オチを繰り返すパターンの笑いなんだけど、
ダジャレのかぶせ方が全然面白くない。まあ得な声はしてるよな。

<3位>浅越ゴエ (プラン9)・・・434
定番の 「しっくりこないニュース」。いつも通り面白い。大量生産される精巧なプラモデルの
域にまで達してしまったがゆえに、感情が揺さぶられるところまではいかない。

<4位>バカリズム・・・418
「トツギーノ」 という紙芝居?。あべこうじと同じく、オチを繰り返すパターンの笑い。
訳の分からなさにハマる。これは好き。なんだけど、これじゃ優勝は無理か。

<5位>岸学 (どきどきキャンプ)・・・416
イジメに遭っている先生ネタ。ボケが安定してはいなかったけど、妙な深みを感じさせる
世界観が面白かった。団地にテナント募集とかw、この日一番ウケた。

<6位>友近・・・406
「好きなだけ打ってきもちよく帰っていく野球部のOB」
今日の友近を評した一言。ダンカンって、うまいこと言うね。
それに比べて、太平サブローはほんと面白くない。こんなのが審査員で良いのか。

<7位>中山功太・・・405
「DJモンブラン」 のイタリアレストランのOL編。DJの声が聞こえねえよ。論外。
新着メールなしから3つくらいのボケは面白かったけど。

<8位>キャプテン☆ボンバー・・・382
ダントツで低い完成度。よく8人に残れたな、と。。。
宮迫に 「唯一400点切ってる」 と最後にツッコまれたシーンが一番笑ったw
[PR]

by bigflag | 2006-02-19 23:49 | ・お笑い | Comments(2)  

キリンチャレンジカップ 日本 vs フィンランド

日本のスタメンは下記の通り。

    久保 巻
    小笠原
村井 小野 福西 加地
  中澤 宮本 坪井   GKは川口

この日の試合を見て思ったのは、やっぱりトップ下にひとり、ボランチにひとりと
計2人のゲームメイクを出来る選手がいた方が、断然ゲームが落ちつくということ。
そして、FWには2人必要だということ。これは日本人選手同士の適切な距離関係という
とても大切なテーマだと思う。日本人の身体能力などを踏まえた上で、パスサッカーを
志向するのであれば、やはりある程度、選手同士の距離は近いことが望ましい。
今日のゲームは、相手のプレスが緩かったこともあるけれど、選手の孤立するシーンが
少なくて、選手がよく動いて良いボールゲームをしていたと思う。

W杯メンバー入りを当確を決めるゴールをあげた久保、決定的なパスを狙い続け、
アシストとスーパーなループシュートを決めた小笠原、安定したゲームメイクを見せた
小野が良かった。坪井も珍しくポカなく安定していたしw。村井はクロスをあげる機会は
多かったけれど、決定機を作るまでには至らず。巻も加地のクロスは決めたかった。
福西はコンディションがまだ整わないのか、パスの精度がいまいち。

リトマネンやヒーピアのいないフィンランド。まあ、こんなもんでしょうか。
[PR]

by bigflag | 2006-02-19 01:18 | ・サッカー / 日本代表 | Comments(6)  

MASPYKE 「Static」 ('05)

マスパイクはマサチューセッツ州出身のヒップホップ・トリオで、1991 年にビートメイカーの Roddy Rod を中心に結成。結成14年ながらも、これが 2nd アルバム(1st は03年)。

ダブかと思うくらいに太く、グルーヴするファンクなベースラインがカッコいい。2人のMC、控えめにサンプリングされたジャジーなキーボードやギターやホーンなどが、そのベースと一体化するように有機的に絡むことで生まれる立体的な音像。音がヒタヒタとこちらに迫ってくる。こちらの機嫌を伺うように、音をスムースでジャジーにしなくとも、グルーヴをストイックに追求すれば、このアルバムのように音は自然と快楽を宿すのだ。音が前後に揺れながら、静かなグルーヴを果てしなく生み続ける。

「The Summon」 はファンクなギター使いが腰にくる。「Neva Leave」 と 「Step」 と 「No Big Deal」 はベースラインだけで3杯メシが食えそうなほど。一番好きなのは幻想的にホーンが出入りする 「Lightly Anxious」。荘厳にグルーヴする名曲。(試聴インタビュー2005年の音楽ベスト10
[PR]

by bigflag | 2006-02-18 22:53 | ・Hip Hop | Comments(0)  

João Gilberto 「João Gilberto」 ('73)

「ボサ・ノヴァとはジョアン・ジルベルトである」 とカエターノ・ヴェローゾは言い、「自分が歌っているのは、ボサ・ノヴァではなくサンバなんだ」 とジョアン自身は言う。ほぼジョアンの声とヴィオラォン (ギター) のみで創作されたこのアルバムを聞くと、この音に戸惑いを覚えつつも、2人の言葉の意味を知ることができる。

荒涼としたヴィオラォンの音色と息継ぎ少なく紡がれるジョアンに囁き続けられていると、いつの間にか喉に渇きを覚える。ただただ渇きを誘う緊張感。聴覚が潤いを欲してくる。ジョアンの可愛げのある声がなければ、とてもじゃないけれど最後までは通して聞けそうもない。また、アルバムの一曲目が 「Águas De Março (三月の水)」 で始まり、ラストが妻 Miucha (ミウシャ) との麗しく潤いに満ちたデュエットで終わる。この構成は完璧の一言に尽きる。

ジョアンがヴィオラォンを弾きながら呟くように歌えば、それはボッサノバなのだ。言葉が持つ本来の意味通りのことである。つまり、新しくあること。ボッサノバの創始者の一人と言われながらも、ボサ・ノヴァの様式 (あっさりと形骸化してしまった) から最も遠い位置にいるのも合点がいく。ちなみにボッサノバの創始者三人とは、作曲家の Antonio Carlos Jobim (アントニオ・カルロス・ジョビン) と Newton Mendonca (ニュウトン・メンドンサ)、作詞家の Vinicius de Moraes (ヴィニシウス・ジ・モラエス) のこと。

ジョアンへの賞賛は以下の2つで十分だろう。静寂より良いのはジョアンだけだ。ジョアン・ジルベルトは電話帳を読んでも美しく聞かせることができる。前者はカエターノ・ヴェローゾ、後者はマイルス・デイビスの賛辞である。
[PR]

by bigflag | 2006-02-16 00:19 | ・Brasil / Africa | Comments(4)  

太陽とシスコムーン 「TAIYO & CISCOMOON 1」 ('99)

えーと、いちおう言っときますけど、シャレではないですよw。本気でお勧めです。いつも読ませてもらっているラグナムパイザの Alton さんがいつにも増して熱く語ってらっしゃるのを読んで、これは聞いとかなと思いつつも、ようやく聞いたのが一昨日。そして、もうこれは書くしかねえな、と。。。太陽とシスコムーンに関しては、テレビや本屋なんかで流れているのを聞いたことがある程度だったから、ほとんど知識はないんだけど、モーニング娘。では表現しきれないような 「大人の女性」 をイメージして、つんくが作ったグループなんだとか (既に解散)。

いわゆる音楽好き、という人に躊躇なくお勧めできるのは次の2曲。まずは 「Be Cool Down」。緩めのスペイシーなキーボード使いが気持ち良いダウンテンポのR&B。そして 「沈黙」。ウィスパー・ボイスが印象的で、サックスとフルートが効いているジャジーなラウンジもの。両者ともに、いわゆる 「つんく印」 が皆無で、クラブ・ミュージック的な匿名性が前面に出た名曲。流行りのジャジーなソウルやヒップホップが好きな人には間違いないはず。

シングルで発売されていた 「月と太陽」 「ガタメキラ」 「Magic Of Love」 「宇宙でLa Ta Ta」 「Everyday Everywhere」 も歌謡曲とブラック・ミュージックを上手く折衷させた良曲。ただ、このうち 「月と太陽」 と 「Everyday Everywhere」 はシングルB面収録のリミックス・ヴァージョンをお勧めしたい。「月と太陽 (Sexy Beam Remix)」 は、シングル 「ガタメキラ」 のB面に収録。原曲をダウンテンポさせて、ジャズ・ギターを入れて、よりグルーヴィーに。「Everyday Everywhere (Sugee Reggae Remix)」 は、シングル 「Magic Of Love」 のB面に収録。ベースの太さに弱冠の不満はあるものの、かなりスペイシーなダブ・ミックスが聞きどころ。

まあ何というか、アルバムの歌詞カードを見ていて思ったんだけど、「大人の女性」 を前面に出して売り出すには、メンバーがあまりフォトジェニックな存在 (ブサイクということではないですよ) でなかったのが痛い。「大人の女性」 というコンセプトとB級アイドル好き(多分)のつんくの性質とは、決して相性が良いとは言えないよなあ。T&Cボンバーに改名後のアルバムも合わせて買ったんだけど、こっちは特に聞く必要がないと思います。とにかく安く手に入ることは間違いないので (48円。シングルのが高かった!笑)、買って聞いてみて下さい!
[PR]

by bigflag | 2006-02-13 22:18 | ・歌謡曲 / J-POP | Comments(2)