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2021年の音楽ベスト Vol.3

第3弾は旧譜、曲単位をご紹介。

◆旧譜◆

・Dominique Gaumont / Energy (1970年代中期)
ジミ・ヘンドリクスに影響を受けたフランスのギタリスト、ドミニク・ゴーモンの発掘音源。マイルス・デイビスで最も凶暴な音源「Dark Magus」や「Get Up With It」に参加した経歴で、ここで聞ける音楽はまさにそれらを継承した音そのもの。マイルスのグループを抜けたあと、仏で70年代中期に録音したものらしい。1983年に30歳の若さで薬物中毒で亡くなったそうだ。

・Erza Collective / You Can't Steal My Joy (2019)
サウス・ロンドンの5人組ジャズバンドによる1stフル。New Wave/Post Punkを継承発展した、これぞUKというミクスチャー音楽。バンドの中心は、ドラムとベースのコレオソ兄弟で、ジャズ、アフロビート、レゲエ、ヒップホップ、ブロークンビーツ等を自由に行き来する。

・Sam Gendel & Sam Wilkes / Music for Saxofone & Bass Guitar Songs (2018)
コラボ第一弾。様々なエフェクトやダビングを使用しているとはいえ、サックスとベースの2人でよくこれだけの音世界が創れるものだなと惚れ惚れする。この初作で収録されなかったものを第二弾としてリリース。完成度としては本作の方が高い。

・Sam Wilkes / Wilkes (2018)
LAのジャズベーシストによる1st。2021年ベストに挙げた2ndと同じく、ポストシューゲイザー的なサウンドは初作から聞ける。盟友 Sam Gendel をフィーチャーし、遠い過去から郷愁とも、近い未来の幻視とも思える、2人が共有するSF的な音世界を堪能できる。

・Sam Wilkes / Live On The Green (2019)
上記「Wilkes」の発売直後、2018年11月に行われたライブ音源とスタジオ録音で構成された作品。Sam Gendel もサックスで参加。ジョー・ヘンダソーンやアリス・コルトレーンのカバーも収録されているが、言われないと気づかないほどオリジナルな音に再構築されている。


◆Song◆

・フィロソフィーのダンス / テレフォニズム
メジャー移籍以後、試行錯誤が続いてるけれど、カップリングに佳曲はある。引き続き応援してる。



◆live◆
2020年に引き続き、何ひとつ音楽関係のイベントに参加せず。後半からは友人知人との交流もぼちぼち再開していたので、2022年はもう少し多方面で活発に動きたい。

# by bigflag | 2022-01-15 12:33 | ・音楽 - 年間ベスト  

2021年の音楽ベスト Vol.2

続いて、次点のアルバム10枚(順不同/アルファベット順)をご紹介。

◆Best 20◆
11. Arlo Parks / Collapsed In Sunbeams
サウス・ロンドン出身のSSW、アーロ・パークスのデビュー作。フランク・オーシャン、パティ・スミス、レディオヘッドから影響を公言している通り、様々なジャンルのハイブリッドだが、そのコアには柔らかなソウルがある。声も良い。

12. Fabiano Do Nascimento / Ykutu
リオ出身のギタリストで、現在はLAを拠点に活動するファビアーノ・ド・ナシメントによる4th。キャリア初のギターソロ。ギター1本と時折重ねた録音で、音数を詰め込まず、静謐なサウンドを奏でている。在宅ワークの夕方によく聞いていた作品。

13. John Carroll Kirby / Septet
LAのピアニスト、ジョン・キャロル・カービーによるStones Throwからの2nd。70年代のクロスオーバーやフュージョンをモデルに、バンド7名でレコーディングしたメロウマッドネスな作品。クリード・テイラーのCTIレーベルあたりの作品が好きな人に。

14. Jules Buckley / The Breaks
Metropole Orkestで指揮者も務めるジュールス・バックリーが、The Heritage Orchestra、パーカッショニスト集団のGhost-Noteらとコラボした作品。JBなどヒップホップのサンプリングルーツを生演奏でカタログ化。

15. Marcin Wasilewski Trio / En Attendant
ポーランドのピアニスト、マルチン・ボシレフスキによるECM7作目。耽美な世界観ながら甘すぎない演奏。ドアーズ “Riders on The Storm” のカバーは意外な選曲ながら最も耳を引く。

16. Nala Sinephro / Space 1.8
カリブ系ベルギー人、ナラ・シネフロのWarp初作。シンセとペダルハープは自身による演奏。サックスで Nubya Garcia と Ezra Collective の James Mollison などが参加し、メディテーション・ジャズとでも呼べる音楽を披露。スリルあるアンビエント・ミュージックの趣き。

17. SAULT / Nine
ロンドン出身の3人組バンドによる4th。ソウル、ファンク、アフロ、ディスコ、ロックなどのミクスチャー音楽。初期作ほどインパクトはなかったけれど、ザラついたレトロ感のあるサウンドは変わらずに良かった。

18. Silk Sonic / An Evening With Silk Sonic
ブルーノ・マーズとアンダーソン・パークによるプロジェクトの初作。70年代のスウィート・ソウルをストレートにオマージュしたサウンドはただただ多幸感に溢れていた。家の掃除をしながらよく聴いていた。

19. STR4TA / Aspects
Giles PetersonとIncognitoのBlueyによるプロジェクトの初作。1970年代後半から1980年代初頭におけるブリットファンクにインスパイアされたそうで、このムーブメントを知らなくても懐かしい。これまで省みられることがなかったからこそ新しくもある。

20. Yussef Dayes Trio / Welcome To The Hills
UKのジャズドラマー、ユセフ・デイズのライブ録音。メンバーは、Pino Palladino の息子 Rocco Palladino (b)と、Charlie Stacey (key)。ヒップホップ、D&B、ブロークンビーツあたりのUKクラブを参照しつつ、ドラムとフュージョン的なベースの掛け合いに痺れさせられる。


Vol.3 へ続く

# by bigflag | 2022-01-15 00:47 | ・音楽 - 年間ベスト  

2021年の音楽ベスト Vol.1

2021年のベスト合計20枚+αをご紹介。昨年は在宅ワークのときに合う、静かで漂うような音楽を好んで聞いた年だった気がします。そんな中から、まずはベストのアルバム10枚(順不同/アルファベット順)をご紹介。

◆Best 10◆
1. Cleo Sol / Mother
SAULTのシンガーの2nd。プロデュースは同じSAULTのInfloによる。テーマが母性とのことで、粗さやザラつきはないけれど、祈りを湛えたソウルを聴くことができる。SAULT関連は遠くから聞こえてくるような音響が心地良い。

2. Dam-Funk / Above The Fray
「Invite The Light」以来、実に6年ぶりの新作。原点回帰した緩めのブギーファンクはやはり最高。シンセとキーボードのレイヤーがもたらす陶酔感は唯一無二。

3. Faye Webster / I Know I'm Funny Haha
アトランタのSSWによる4th。バックのバンド編成が良い。ペダルスティールギターによる糸を引くようなグルーヴ感がたまらない。インディフォークバンドが奏でるソウル。

4. Johnathan Blake / Homeward Bound
フィラデルフィア出身のジャズドラマーによるBlue Noteからの初作。ストレートで躍動感のあるジャズにヴァイブ奏者(Joel Ross)を組み込んだメンバー構成がツボ。2020年ベストの1作を放った Immanuel Wilkins (as)も参加で盤石というメンツ。

5. Makaya McCraven / Deciphering The Message
シカゴのジャズ・ドラマー/プロデューサーによるBlue Noteレーベルからの初作。アート・ブレイキー、ホレス・シルヴァー、クリフォード・ブラウン、デクスター・ゴードンといった過去作をサンプリングし、生演奏でクールに再構築。

6. Malcolm Jiyane Tree-O / Umdali
南アフリカ出身のトロンボーン/ピアノ奏者によるマルコム・ジャネの初となるリーダー作。寄り添うようなパーカッション主体のリズムメイキングには浄化作用すら感じるほどで、嘘偽りのないソウルフルなスピリチュアルジャズが鳴っている。

7. Pino Palladino & Blake Mills / Notes With Attachments
LAのプロデューサー/ギタリスト、ブレイク・ミルズがフックアップしたのは、ベテラン・ベーシストのピノ・パラディーノ。キャリア47年目にして初のリーダー作。Sam Gendel (sax)、Chris Dave (dr) らも参加。ダブと相通ずる空間芸術を堪能できる。

8. Sam Gendel / Fresh Bread
LA出身のサックス奏者/プロデューサーが、2012~2020年の間に宅録したアーカイブとライヴ音源で構成された全52曲。荒廃した未来を描くレトロなSF映画のサウンドトラックのような趣きは通底しており創造性が尽きない。合計3時間44分は在宅ワーク一番のお供。

9. Sam Gendel & Sam Wilkes / Music for Saxofone & Bass Guitar More Songs
コラボ第二弾。ラフだけど、ともにいま旬を迎えているプレーヤー同士だけあって延々とループして聞いていられる。ビーチボーイズ “Caroline, No” のカバーを聞いただけでも彼らの才能が分かるというもの。

10. Sam Wilkes / One Theme & Subsequent Improvisation
LAのベーシストによる2nd。ManitobaのUp In Flamesあたりを想起させるポスト・シューゲイザー的なサウンドメイク。遠い過去の記憶か、遠い未来の妄想か、白昼夢のようなまどろみにふけることができる。


Vol.2 へ続く・・・

# by bigflag | 2022-01-14 23:52 | ・音楽 - 年間ベスト  

2020年の音楽ベスト Vol.3

第3弾は旧譜、曲単位、ライブをご紹介。

◆旧譜◆

・Fred Hersh / Horizons (1984)
アメリカのジャズ・ピアニストのデビュー作。初作らしい瑞々しく美しい演奏を堪能できる。ビル・エバンス・トリオ好きのひとであれば間違いなくハマると思う。

・SAULT / 5 (2019)
ロンドン出身の3人組バンドによる1st。5だけど、1stとのこと。

・SAULT / 7 (2019)
ロンドン出身の3人組バンドによる2nd。7だけど、2ndとのこと。



◆Song◆

・フィロソフィーのダンス / なんで?
宮野弦士のチームから離脱は残念なニュースのひとつだったけど、この曲を聞いて安心した。2021年は飛躍して欲しいなあ。

◆Live◆
例年なら書くところだけど、年始からの転職活動や、コロナ禍もあって、何ひとつ音楽関係のイベントに参加できない寂しい年になってしまったなあ。私生活にも変化があり、とにかく激動の毎日を過ごすのに必死でした。2021年はもう少し余裕をもって過ごしたいです。このブログやSNSを通じて知り合った方々の無事を祈るばかり。

# by bigflag | 2021-01-30 17:47 | ・音楽 - 年間ベスト  

2020年の音楽ベスト Vol.2

続いて、次点のアルバム10枚(順不同/アルファベット順)をご紹介。

◆Best 20◆

11. Chelmico / Maze
2人組ラップディオによる4th。映像研には手を出すな!はマンガからして最高で、アニメもまた最高で、彼女たちの主題歌“Easy Breezy” も合わせて最高だった。長谷川白紙、思い出野郎Aチームなど、多くのプロデューサーが製作に参加。

12. Fleet Foxes / Shore
シアトルのインディーフォーク・バンドによる4th。タイトルの「岸」は、ロビン・ペックノールドにとって、不確かな場所の淵にある安全な場所を示すモチーフで、安堵を感じる作品を作りたかったとのこと。これまでも実際にはロビンによる独作だったことには驚き。

13. Immanuel Wilkins / Omega
ペンシルベニア州出身のジャズ・サックス奏者による、Blue Noteからの1st。デビュー作にふさわしく、ワンホーンで清々しいほど吹きまくっているのが良い。特にオープニングの”Warriors”は最高。アルバムジャケットの貫禄たるや。。ホントに22歳?

14. iri / Sparkle
神奈川出身の女性ボーカリストの4th。前作 「Shade」 が傑作だったので、そこを超えるのはなかなか難しかったが、”Miracle”、”Summer End”、”Come Back to My City”、”Best Life” など後半に並ぶスロウジャムな曲はいずれも最高だった。

15. Nir Felder / II
NY出身のジャズギタリスト、ニア・フェルダーによる1st 「Golden Agen」 から6年ぶりの2nd。デビュー作とは桁違いの完成度。テクニカルながら艶のあるギターに耳を奪われ続ける50分。Jimmy Macbrideのドラムもタイトで切れ味鋭い。

16. Richard Spaven / Spaven x Sandunes
UKのジャズ・ドラマーによる作品。サンデューンズという女性ピアニストとのコラボ。2017年の「The Shelf」 と同じく、ドラムンベース~ブロークンビーツに焦点を当てたドラミングに、彼女の浮遊感のある鍵盤が乗って、その相性がまた良い。

17. Steve Arrington / Down To The Lowest Terms: The Soul Sessions
SLAVEのフロントマン、スティーヴ・アーリントンがStones Throw/ピーナツ・バター・ウルフの完全バックアップでリリースしたソロ作。もう好事家が集まっただけという感じだが、それが最高というのに尽きる。

18. ナツ・サマー / Hayama Nights
3年ぶりの2ndで、プロデュースはこれまでと同じく、流線形のクニモンド瀧口。名作「ナツ・サマー&ダブ・センセーション」 と同様に、心地良いシティポップ×ラヴァーズロックを堪能できる。

19. 藤井風 / Help Ever Hurt Never
歌謡曲的な湿り気を残しつつ、リズムや曲は非常に現代的で、そこへ何の違和感もなく岡山弁を織り交ぜて、まあJ-POPでこんだけ何もかもインパクトがあるってのは久しぶりに受けた衝撃。2021年は紅白に出て欲しいよね。

20. 流線形 & 一十三十一 / Talio
NHKドラマ 「タリオ 復讐代行の2人」の劇伴として制作された作品。ドラマは見ていないので、劇伴としてどうだったのかは分からないけれど、レトロな刑事・探偵ものかなというのが分かる音楽。ちょっと優雅な気分で在宅勤務したいときのお供になってくれた。


Vol.3 へ続く・・・

# by bigflag | 2021-01-30 17:38 | ・音楽 - 年間ベスト