Fleet Foxes 「Fleet Foxes」 ('08)
このバンドの強みは、健やかで美しいメロディを作れることもそうなんだけど、バンドのリーダー格でヴォーカルの Robin Pecknold が自身の声の魅力に自覚的なことにあると思う。声の持つ強さを知っているのだ。透明感を感じさせると同時に、一本の太い芯が通っている彼の歌声にはとても存在感がある。てらいのないストレートな歌い方も、彼の声質に適ったものだ。また、彼らのサウンドを特徴づける端正なコーラス・ワークと、箱庭のように再現された近世ヨーロッパ的な雰囲気との相乗効果も素晴らしい。作品のところどころに陽が射しこむような瞬間があって、その折々がとても感動的だ。
by bigflag | 2009-05-22 00:52 | ・Rock / Folk