日本 vs 中国 (0-0)
玉田
岡崎 中村憲 大久保
稲本 遠藤
長友 闘莉王 中澤 内田 GKは楢崎
スタメンを見て、未だに小兵3人を起用したことには正直なところ驚いた。チームの問題点から目を背けているとしか思えないメンバー構成。たしかに小兵3人が流動的にサイドへ開くことによって、ベネズエラ戦と比べれば、確かにサイドで起点が作れるようになっていた。でも、それだけなんですよね。そこから先がない。ワンツーでPAの深い位置まで崩したり、ボランチからの一発のサイドチェンジからサイドを崩したり、良い形があるにはあったが、なんせその回数が少な過ぎる。
ミドルシュートの少なさを解説が指摘していたが、結局のところ小兵3人では最前線に起点を作れないため、中村憲剛にしても遠藤にしても、バイタルエリアに侵入していく機会をタイミング良く得られない。だから、シュートチャンスが訪れない。この二人が、対面の相手に対してドリブルで仕掛けてボールを運べる選手であるなら、自身でシュートチャンスを作り出せるが、そうではないのだ。遠藤はボールを捌きながらゲームを作っていたのでギリギリ及第点といったところだが、中村憲剛はピッチを所在なく漂っていることが多く落第点のプレーだった。中央に起点がないとはいえ、この二人にはもう少し積極的なプレーを期待していたので、この日のプレーには本当に落胆した。
長谷部が最近のインタビューで、縦へのクサビのパスが少ないので意識的に出すようにしていると言っていたが、これはつまり遠藤や中村憲剛がそうしたパスを出せていない、ということの裏返しでもある。ここ2試合で感じる極端なプレースピードの鈍さは、縦へのパス、すなわちゴールへ向かうパスの少なさに起因している。これについては、小兵3人を前で起用していることも関連しているので、彼ら二人だけの責任とは言えないが、試合後に同じような反省を毎度口にしているのだから、そろそろ学習して欲しいところだ。
また、試合前の選手へのインタビューを読むと、攻守の切り替えの速さのことばかり選手が口にしているので、おそらくこうしたプレーの意識づけが監督からなされていないのだろうと想像できる。だから同じことが繰り返されるんだろうな・・・代表に漂う閉塞感はもう頂点といっても過言ではない状態だろう。
この日、目を引く活躍をしていたのは稲本くらいのもので(PKを止めた楢崎を忘れてはいけないか)、非常に寂しい内容の試合だった。しかし、日本に戻ってきたことで、コンディションの良い状態でハツラツとプレーする稲本は非常に頼もしい存在だった。稲本のこうした姿を見ると、時を同じくして日本へ戻ってきた小野を召集するのもアリなんじゃないかと思えてくる。いまはコンディションも良さそうだしね。
by bigflag | 2010-02-07 09:34 | ・サッカー / 日本代表