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家族ゲーム ~その1~

子供の親との関係というのは、塾講師の仕事の中でも特にプライオリティの高いもので、
子供と接する以上に気を使わなくてはならない面倒な仕事でもある。

今回、取り上げるのは中三の男子生徒 K君、及びその家族の話だ。

K君は友人の塾に入る前は、関西ローカルではそこそこにチェーン展開している中規模の
W塾に通っていた。入塾理由は、そこでは成績が上がらなかったためで、入塾当初の
学校の成績は、下の中といったところだった。性格は冷めた感じで、やや人見知り。

ところで親子で入塾の面談に来た場合、印象に残るのは、たいてい生徒ではなく、生徒の
母親である。(面談の際、言葉を交わすのは、ほとんど母親のみであることが多いため)
どの母親もよく喋るものなんだけど、K君の母親はかなり喋る方だった。しかも早口で。

母親は、K君に姉(高1と高3)が2人いるということを喋り始めた。話を聞くと、次女の通う高校は
長女の通う高校に比べて、偏差値が低い高校に通っているらしい。その2つの高校を比べた結果、
長男をなるべく偏差値の高い学校に入れたい、というのが母親の話の趣旨だった。
要するに、勉強嫌いの次女が、勉強する雰囲気のない高校に行って、もっと勉強しなくなったのを
見て、長男をなるべく偏差値の高い高校に入れたい、というわけだ。

というのも、偏差値の低い学校は、高い学校に比べて、生徒が勉強をするという雰囲気になり難い。
「環境が人間を作る」とはよく言ったもので、(高校という場において)よほど意志の強い
人間でもないと、周りの人間が受験勉強を始めなければ、なかなか本腰を入れて勉強には
取り組めないものだ。そういう意味において、偏差値の高い学校という場所は、受験勉強に
早い時期から取り組む生徒が存在することもあり、より受験に向いている環境と言える。

ちなみに中学での成績が、中三時点で下の中というのは、次女が中三だった時と同程度である。
(成績評価 A~J 中の H が K 君の入塾当初の成績)

家族ゲーム

by bigflag | 2005-01-23 14:17 | ・学習塾  

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