Prince 「Controversy」 ('81)
これは4枚目のアルバムで、音作りに関してはデビュー作からの流れを汲みつつも、多くの曲で、声以外のありとあらゆる音をソリッド化/ミニマル化している。音の削ぎ落とされ方、という点においては、数ある諸作の中でも3本の指に入る。延々とワンコードで引っ張るミニマル・ファンクの傑作 M1 "Contoroversy" やまるで怪鳥がいなないているかのような殿下流バラードの大傑作 "Do Me, Baby" を始めとして、収録曲のほとんどが名曲揃い。
M6 "Let's Work" で聞けるキーボードは、ファンク・バンドで聞けるようなホーンセクションをキーボードひとつで完全に代替できている。こういった超ファンキーなキーボード使いは、この時代のプリンスならでは。M7 "Annie Christian" ではコズミックな音を出してるし、俺一人いりゃ十分なんだぜ、という強烈な自負。M2 "Sexuality" はスカスカな音使いがクール。また、プリンスのギターといえば、サンタナの影響を受けたというだけあって、ド演歌なギターで有名だけど、M4 "Private Joy" では珍しくニューウェイヴ系のフリーキーなギターを聞ける。(試聴)
by bigflag | 2006-01-15 21:51 | ・Funk / Soul / R&B