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Prince 「Controversy」 ('81)

本名、プリンス・ロジャー・ネルソン。1958年のミネアポリス生まれ。殿下は生まれた時から殿下だった。音楽一家だったことが影響して、7歳からピアノを弾き始め、ギター・ベース・ドラムと楽器をマスターしたんだとか。(しかも独学で!) このアルバムでもまた、デビュー作から引き続き、プロデュース・編曲・作曲・演奏のすべてを自作自演している。そういえば、以前に取り上げたリック・ジェイムスの 「Street Songs」 も同じ81年だな。ファンクの当たり年か。

これは4枚目のアルバムで、音作りに関してはデビュー作からの流れを汲みつつも、多くの曲で、声以外のありとあらゆる音をソリッド化/ミニマル化している。音の削ぎ落とされ方、という点においては、数ある諸作の中でも3本の指に入る。延々とワンコードで引っ張るミニマル・ファンクの傑作 M1 "Contoroversy" やまるで怪鳥がいなないているかのような殿下流バラードの大傑作 "Do Me, Baby" を始めとして、収録曲のほとんどが名曲揃い。

M6 "Let's Work" で聞けるキーボードは、ファンク・バンドで聞けるようなホーンセクションをキーボードひとつで完全に代替できている。こういった超ファンキーなキーボード使いは、この時代のプリンスならでは。M7 "Annie Christian" ではコズミックな音を出してるし、俺一人いりゃ十分なんだぜ、という強烈な自負。M2 "Sexuality" はスカスカな音使いがクール。また、プリンスのギターといえば、サンタナの影響を受けたというだけあって、ド演歌なギターで有名だけど、M4 "Private Joy" では珍しくニューウェイヴ系のフリーキーなギターを聞ける。(試聴

by bigflag | 2006-01-15 21:51 | ・Funk / Soul / R&B  

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