太陽とシスコムーン 「TAIYO & CISCOMOON 1」 ('99)
いわゆる音楽好き、という人に躊躇なくお勧めできるのは次の2曲。まずは 「Be Cool Down」。緩めのスペイシーなキーボード使いが気持ち良いダウンテンポのR&B。そして 「沈黙」。ウィスパー・ボイスが印象的で、サックスとフルートが効いているジャジーなラウンジもの。両者ともに、いわゆる 「つんく印」 が皆無で、クラブ・ミュージック的な匿名性が前面に出た名曲。流行りのジャジーなソウルやヒップホップが好きな人には間違いないはず。
シングルで発売されていた 「月と太陽」 「ガタメキラ」 「Magic Of Love」 「宇宙でLa Ta Ta」 「Everyday Everywhere」 も歌謡曲とブラック・ミュージックを上手く折衷させた良曲。ただ、このうち 「月と太陽」 と 「Everyday Everywhere」 はシングルB面収録のリミックス・ヴァージョンをお勧めしたい。「月と太陽 (Sexy Beam Remix)」 は、シングル 「ガタメキラ」 のB面に収録。原曲をダウンテンポさせて、ジャズ・ギターを入れて、よりグルーヴィーに。「Everyday Everywhere (Sugee Reggae Remix)」 は、シングル 「Magic Of Love」 のB面に収録。ベースの太さに弱冠の不満はあるものの、かなりスペイシーなダブ・ミックスが聞きどころ。
まあ何というか、アルバムの歌詞カードを見ていて思ったんだけど、「大人の女性」 を前面に出して売り出すには、メンバーがあまりフォトジェニックな存在 (ブサイクということではないですよ) でなかったのが痛い。「大人の女性」 というコンセプトとB級アイドル好き(多分)のつんくの性質とは、決して相性が良いとは言えないよなあ。T&Cボンバーに改名後のアルバムも合わせて買ったんだけど、こっちは特に聞く必要がないと思います。とにかく安く手に入ることは間違いないので (48円。シングルのが高かった!笑)、買って聞いてみて下さい!
by bigflag | 2006-02-13 22:18 | ・歌謡曲 / J-POP