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UFC 75 ミルコ・クロコップ vs チーク・コンゴ

ゴンサガ戦に続いて、ミルコは痛恨の2連敗。テイクダウンされてからのガードポジションで、足をクローズせずにオープンにするディフェンスこそ出来てはいたものの、まだオクタゴンでどう相手を倒すか、という戦略は立てることが出来ていなかった。戦略を立てていたかもしれないが、実行することは出来なかった。

なぜ、オクタゴンではミルコのハイキックが決まらないのか。決まらない以上に、ハイキックを出すことすら少ない。リングに比べて、オクタゴンは広く角もないので、スタンド状態だとリングのように逃げ場がなくなることはない。コンゴはゴンサガと同じく、ミルコに左ハイを出させないように、ミルコの右へとステップしながら、隙あらば組み付きテイクダウンできる、そういう良い距離感で戦っていた。振り返ればヒョードルも "リングで" 同じことをしていたのだが。

また、反対にグラウンドでの攻防では、金網によって逃げ場がなくなる。UFC のトップファイターを見れば分かるが、皆総じてグラウンド状態で金網を上手く利用して相手を追い詰めることが出来る。今回、ミルコは1Rでテイクダウンに成功し、コンゴを金網に押し付けるところまでは出来ていたが、そこから先は上手くいかなかった。

2Rに入ると、コンゴが攻勢に出始め、ジャブを交えつつ、ミルコのボディを狙う。ミルコのボディはK-1時代から知られている弱点の一つ。もうほとんど丸裸状態なのが分かる。首相撲からの膝をボディに入れられると、効いているのだろう、2R終盤のブレイク後にはミルコはスタミナだけでなく、集中力もこの時点で切れてしまっていた。3Rはパンチもよく貰い、まさに完敗。

ミルコ・ファンとしては残念だが、引退まであと数戦と宣言していただけに、ミルコは王座に挑戦することもなく、UFCでの活動を終えることになりそうだ。しかし、クロアチアの自宅ジムにオクタゴンケージを導入し、打撃コーチにイワン・ヒポリット、寝技コーチに 「ADCC2005」 王者ディーン・リスター、スパーリングパートナーにはギルバート・アイブル、さらには元K-1王者レミー・ボンヤスキーを加えた、新クロコップ・チームを結成したばかり。この二連敗からの反撃を期待したいところだが、今後ミルコはどうするのか???

オクタゴンへの対応もそうなんだけど、プライド時代と比べると、ミルコは体が一回り小さくなっているような気がする。ネット動画でしか見ていないので、ハッキリとは言えないけれど、そう見えた。見るからにステロイドをバリバリに使用していたシウバの体も小さくなっていたと聞く。もしかして、ミルコもステロイドなんかの筋肉増強剤を使用していたのだろうか。試合とは別に、これも気になった。

by bigflag | 2007-09-09 18:25 | ・格闘技 - 総合  

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