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日本 vs スイス (4-3)

三大陸大会最終戦の相手は、参加国中最強と言われているスイス。日本の布陣は、何度かチャレンジしている 「4-2-3-1」 という形で、おそらくオシムが理想と考えているであろうフォーメーションでキックオフ。

       巻
  松井 遠藤 中村俊
    稲本 鈴木
駒野 闘莉王 中澤 加地    GKは川口

試合開始直後、スイスはユーロ開催国としての気合いを感じさせる厳しいプレッシャーを日本へかけてきていた。とにかくプレスが速く、そして連動しており、しかもボールを奪取してからの攻守の切り替えも速い。スイスのスピードに、日本は全くついていけない。特に左SBのマニャンには好き放題やられてしまっていた。混乱が収まらないまま、日本は前半11分・13分と立て続けに失点してしまう。

スイスが先制してペースを落とした。序盤に飛ばし過ぎたこともあり自然とペースが落ちた。そのどちらもが正解だと思うが、前半30分頃になると、中盤にスペースが出来始め、ようやく日本もボールを回せるようになる。日本は人数の多い中央を回避して、サイドチェンジを交えながら、スイスの両サイドの裏のスペースをついて崩そうとしていた。ただ、狙いがサイドの裏一辺倒だったこともあり、中央にクサビのパスが入ることは皆無で、全体の押し上げには繋がらず、前半はスイスのゲームだった。

後半が開始。スイスのメンバーからマニャンが消えていた。怪我をしたのか、前半だけで一発合格を貰ったのか、それは分からないが、これでスイスのサイドアタックの怖さは激減した。オーストリア戦ほどではないが、後半は日本がボール・ポゼッションを高めて主導権を握る。

そして、後半7分。スピーディーとは言えないが、カウンターから日本は一点を返す。得意の左サイドに開いた松井に俊輔からボールが入ると、松井はドリブルで仕掛けてPA内でファールを貰うことに成功。俊輔がそれをきっちりとPKを決める。

ところで、ルマンでは頻繁なこの光景(左サイドでの仕掛け)が、日本代表だとなぜこうも少ないのか。オシム・ジャパンに合流してわずか。これもその原因の一つだが、日本代表選手が前線で高いキープ力を発揮できる選手が少ないこと、これが一番の原因だと思う。前でキープできないため、後ろが押し上げられない。選手間の距離が遠く、味方のサポートが少ないと、当然ながらバイタルエリア周辺までボールを運ぶことも難しい。あとは、クサビのパスそのものの少なさもある。

この得点で日本はさらにペースアップし、俊輔や遠藤が高い位置でボールを持てるようになり、試合は完全に日本ペース。闘莉王のオーバーラップも目立ち始め、遠藤からパスを受けてシュート、中村からのクロスをヘディングでそらしてチャンスに繋げるなど、かなり効果的だった。勢いそのままに日本は同点、逆転と連続してゴールを入れる。再びCKから同点とされてしまうが、その同点ゴールに絡んでしまった矢野がロスタイムに劇的な再逆転ゴールをあげて、日本が勝利する。

遠征後は再び国内組中心の強化になると思うんだけど、このワントップ路線を継続的に進めていくのかどうかに興味が沸く。松井という選手ありきなのか、田中達や大久保を、あるいは山瀬をアジャストさせていくのか。オシムのお気に入りである山岸が、松井の代役を務める可能性が一番高い気がする。あとは、佐藤。この選手はあくまでもスーパーサブという位置付けだが、チームになかなかフィットしない現状を考えると、そろそろ声がかからなくなる可能性も。

少々、停滞を見せていたチーム作りだが、欧州組が加わることで、少しずつではあるが、積み木が積み重なっていることが確認できた。全く目処が立たないのは、左サイドバックか。ただ、こればっかりは人がいないと解決のしようがないからなあ・・・

by bigflag | 2007-09-12 09:19 | ・サッカー / 日本代表  

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